蒼穹のファフナー

読み : ソウキュウノファフナー

『蒼穹のファフナー』はXEBEC(ジーベック)制作のオリジナルロボットアニメ。
舞台は2150年、太平洋にある孤島・竜宮島(たつみやじま)で暮らす少年少女が人型決戦兵器・ファフナーに搭乗し、フェストゥムと呼ばれる未知の生命体と戦う。
前日談となるエピソードを描いた『蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT』には、「去り行く者達の権利」という意味が込められている。
※「Right(権利)」「Left(去る)」

蒼穹のファフナーの意味・由来

「蒼穹(そうきゅう)」は「雲ひとつない青空、蒼天」を意味し、「ファフナー(fafner)」は北欧神話に登場する怪物「ファフニール(fefnir)」が由来となっている。ファフニールは魔法使いフレイズマルの3人息子の長男で、元は人間だがワーム(ドラゴン)に変身する。ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指環』ではファフナー(ファーフナー)という名前で登場する。

『蒼穹のファフナー』は『ニーベルングの指環』に登場するファフナー(ファーフナー)をモチーフにしており、本作では巨人族として描かれている。ファフナーは”眠りながら戦う巨人“とも呼ばれ、洞窟の財宝を守るために巨大な竜に変身する。
ファフナーの搭乗者は半睡眠状態になることで「R複合体」と呼ばれる脳の攻撃本能を司る部分を覚醒させ、ファフナーの起動システムと一体化することで最強の攻撃者となる。
モチーフになっているファーフナーが”眠りながら戦う巨人”であることが、ファフナーのシステムのモデルとなっている。

ファフナーに搭載されている指輪状の操縦桿「ニーベルング・システム」も『ニーベルングの指環』が由来で、ファフナーの出撃口であるナイトヘーレの門は本作に登場するファーフナーの洞窟の名前から、ファフナーのノートゥングモデルは本作に登場する霊剣ノートゥングから採っている。

「R複合体」は作中の造語ではなく実在する科学用語で、人間の脳には”爬虫類の脳“と呼ばれる部分があり、「Reptol(爬虫類)」の「R」をとって「R複合体」と呼ばれる。「R複合体」は攻撃性、順位序列性、縄張りを司る部分で、「R複合体」によって人間は攻撃的になるが普段は他の要素によって中和されているため表に出にくくなっている。
これはファフナーの搭乗者の性格にも反映されており、作中では半睡眠状態にある搭乗者は「変成意識状態」、つまり普段ならありえない性格や態度なんかが表にでてしまい、普段は大人しい性格の人が強気になったりする。大人しい羽佐間翔子がファフナーに搭乗すると攻撃的になるのはこのため。

ファフナーに登場する言葉の由来・意味

●Alvis(アルヴィス)
ファフナーを保有する竜宮島を拠点とする組織。
アルヴィスは北欧神話に登場するドワーフ(小人)のアルヴィースが由来で、アルヴィースは「完全な賢者」「すべてを知る者」という意味を持つ。

●ノルン
竜宮島に配備されている小型の無人機動兵器。
北欧神話に登場する運命の女神ノルンが由来。

●Festum(フェストゥム)
99%がケイ素で構成される未知の生命体で、読心能力によって相手の攻撃を読み、「あなたはそこにいますか?」と問いかける。
フェストゥムはラテン語で「祝祭」を意味する言葉。
精神科医の木村敏(びん)は人間の心理的時間感覚を表す言葉としてフェストゥムという言葉を使っており、欝病を「ポスト・フェストゥム(祭の後)」、分裂病を「アンテ・フェストゥム(祭の前)」、癇癪を「イントラ・フェストゥム(祭りの最中)」と分類している。

●イドゥン・スフィンクス型
フェストゥムの型のひとつで、口から出る触手とワークスフィアーで攻撃する。
北欧神話に登場する女神・イドゥン(イズン)が由来。イドゥンは美しい容姿を持ち、不老不死をもたらす黄金の林檎の管理人。

●ミョルニア・スフィンクス型
女性のような体躯をしているフェストゥムで、高度な戦闘能力を有する。
北欧神話に登場する鎚(ウォーハンマー)ミョルニルが由来で、「粉砕するもの」を意味する。自在に大きさを変え、投げると再び手に戻るという性質を持つ。

『ファフナーの武装』
●ガルム
ファフナー(主にマークアハト)が使用する連写能力を有する機関砲。
北欧神話に登場する番犬ガルムが由来。ガルムは冥界ヘルヘイムに近づく者を追い払い、ヘルヘイムから逃げ出そうとする者を監視している。

●フェンリル
時限式の気化爆弾。
北欧神話に登場する怪物フェンリルが由来。フェンリルは狼の姿をしており、ラグナロク(北欧神話における終末の日)では北欧神話の主神オーディンを飲み込んでしまう。

●デュランダル
ノートゥングモデルの基本装備であるハンドガン。
フランスの叙事詩『ローランの歌』に登場する英雄ローランが持つ聖剣ディランダルが由来。