The Black Parade

読み : ブラック・パレード

『The Black Parade』はMy Chemical Romance(マイ・ケミカル・ロマンス)の3rdアルバム(2006年12月6日リリース)。先行シングル『Welcome To The Black Parade』は全英1位を獲得し、日本でもプラチナ・ディスクを獲得。『The Black Parade』はコンセプトアルバム(テーマや物語性を持たせたアルバム)となっている。コンセプトアルバムとして有名なThe Beatlesの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』、Queenの「オペラ座の夜」、Pink Floydの『ザ・ウォール』の3作品に影響を受けており、このアルバムは”死”をテーマにしている。

ジャケット・デザインはJames Jean(ジェームズ・ジーン)が手がけている
The Black Parade

『The Black Parade』の意味

『The Black Parade』は造語だが、ジェラルドは「“死”を意味している」と語っている。アルバムの主人公のザ・ペイシャント(患者)に死の迎えが訪れるが、死を悲壮ととらえるのではなく、『The Black Parade』(直訳すると「黒い行進」)は”死”と向き合い”生”を意識するためのパレードとして描かれている。

アルバムの主人公はある1人の癌患者(ザ・ペイシャント)。1曲目は心電音から始まり、”死”がブラックパレードの形で迎えにやってくる。主人公は死の世界を旅し、子供のころの父との思い出、過去の失恋、後悔・懺悔、癌と闘病する日々と向き合う。
旅を終えた主人公は「I am not afraid to keep on living(僕は生き続けることを恐れない)」(『FAMOUS LAST WORDS』より)ともう一度”生きる”ことを決心するというストーリー。

ジェラルド・ウェイ:
ザ・ブラック・パレードは死を意味している。ザ・ペイシャント(患者)を死が迎えにやってくる。その死はザ・ブラック・パレードの形になって訪れる
【参考】My Chemical Romance:The Black Parade(ワーナー公式HP)

『Welcome To The Black Parade』ではジェラルドはこう歌っている。

And though you’re dead and gone,believe me.Your memory will carry on.
たとえ君が死んで逝ってしまっても、僕を信じてくれ。君の記憶は続いていく。

死んでも記憶は残り生きていた証が残る、つまりThe Black Parade(黒い行進)は生きていた証明をこの世に残すための儀式的なものだととらえることもできる。”死”をテーマにしたアルバムだが、曲調はポップで明るいのもうなずける。

タブロイド紙からの批判

イギリスのエモファンの少女(当時13歳)が自殺した原因として検死医はあろうことか「エモ・ミュージックが自殺の要因の一つ」と診断し、エモの代表バンドであるマイケミがタブロイド紙に批判されたことがある。メディアはエモは死を美化し若者の自殺を助長するものであると批判したが、”死”を考えることは”生”を考えることであり、マイケミの死生観をメディアは理解していなかった。