異人館村殺人事件

読み : イジンカンムラサツジンジケン

『異人館村殺人事件』はマンガ『金田一少年の事件簿』シリーズの2番目の事件。
全11話で単行本の2~3巻に収録されている。

【ストーリー概要】
金田一と美雪が通う不動高校の同級生・時田若葉の結婚式に参加するため、若葉の元恋人で不動高校の教師・小田切とともに青森県の六角村を訪れる。

六角村にはダビデの星の形に川が流れ、ダビデの星の一辺を切り取った紋章を宿す6つの館が立つ奇妙な村。

花嫁は教会で一夜をすごすという村のしきたりがあるため、花嫁姿でひとり教会に訪れた若葉。

しかし、しばらくすると不意に鐘の音が不気味に鳴り響き、不審に思った金田一たちが教会に足を踏み入れると、そこにはベッドに横たわったまま首がなくなった花嫁の姿が・・・。

現場には「七人目のミイラ復讐はいまだ終わらず」という謎の言葉。

6つの屋敷には身体の一部が欠損したミイラ。

花嫁の首なし死体を皮切りに、六角村での惨劇が始まっていく・・・

↓ネタバレあり

『異人館村殺人事件』の元ネタ・モデル

『異人館村殺人事件』の元ネタになっているのは島田荘司の小説『占星術殺人事件』。
ストーリーや設定は異なるが、身体の一部を切り取り、1体ミイラが多くあると見せかけるトリックが一致している。
また、『占星術殺人事件』では密室殺人でベッドを吊り上げるトリックは実際は使われなかったが説のひとつとして登場しており、『異人館村殺人事件』ではこれを花嫁殺害のトリックに用いている。

『異人館村殺人事件』におけるトリックは島田荘司の承諾を得ていなかったため寄稿文で抗議を受けた。

島田荘司は『占星術殺人事件』のトリックに関して、「類例のないトリックであると自負しており、トリックの価値を護るために映像化などの二次使用はお断りしている」と寄稿文で述べている。

そのため『異人館村殺人事件』はテレビ版では欠番となっておりDVDには収録されていない。
以降に発売されたバイリンガル版・再版・公式キャラクター本には、「『占星術殺人事件』のトリックを用いています」と記載されるようになった。盗用であるとの意見が多いが流用であると明記されている。

島田荘司の寄稿文は『21世紀本格宣言』に加筆されて収録されている。
『占星術殺人事件の』トリックの流用に関して、島田荘司はトリックの独自性と出典の明記についての自らの考えを述べている。

※参照:「異人館村殺人事件」と「占星術殺人事件」(島田 荘司)

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