ヤシガニ(アニメ)

読み : ヤシガニ

ヤシガニには2つの意味がある。本項では2のヤシガニについて解説する。
1.陸上生活をする最大の甲殻類・ヤシガニ(オカヤドカリ科)
2.作画のクオリティが極端に低く、作画崩壊しているアニメ作品を指す
同義語にシュラってる、キャベツ、ムサシなどがある。

ヤシガニの由来・意味

作画崩壊しているアニメがヤシガニと呼ばれるようになったのは、1998年4月24日に放送されたアニメ『ロスト・ユニバース』の第4話「ヤシガニ屠る(ほふる)」に由来する。「ヤシガニ屠る」はあまりにもクオリティの低い作画で有名で、作画崩壊やコマ落ちが多発する見るに耐えないレベルにも関わらずテレビ放送してしまい衝撃を与えた。ここから「ヤシガニ屠る」を語源に作画崩壊しているアニメはヤシガニ、またはヤシガニアニメと呼ばれるようになった。
「ヤシガニ屠る」は放送後にリテイク版が作られ、ビデオ版/DVD版では作画はクオリティが回復している。
未完成の状態で封切された1999年公開のアニメ映画『ガンドレス』、2002年に登場したOVAアニメ『学園都市ヴァラノワール』もその作画崩壊の度合いから、『ロスト・ユニバース』と合わせて「ヤシガニ三部作」と呼ばれる。

テレビ放送版とリテイク版を比較するとクオリティの違いが分かりやすい。
左がテレビ放送されたバージョン

「ヤシガニ屠る」が作画崩壊した理由

「ヤシガニ屠る」の作画崩壊が単純に制作会社の怠慢によって生じたわけではなく、タイトなスケジュールでの中の制作や監督や作画監督が上層部と軋轢があったこと、原画・動画が下請け会社に丸投げされたこと、などが原因で起こった。

第1話「光刃輝く」
『ロスト・ユニバース』は準備期間が2ヶ月半しかないかなりタイトなスケジュールの中で制作がスタートし、第1話「光刃輝く」ではまだオープニングが完成していなかった

第2話「女神翔ぶ」
第2話では監督・作画監督を飛ばして下請け会社のリップルフィルムに丸投げされ、さらに下請けの韓国のSAN HO STUDIOに原画・動画の制作が委託された。原画・動画は作画監督不在のままノーチェックとなったため、出来上がった作画はとても放送できるレベルではなかった。メインスタッフが放送できるレベルにまで修正したが、上層部はクオリティアップのために納品が遅れていると捉え、問題の第4話では監督や作画監督によるチェックを省くため再びリップフィルムに丸投げされることとなった。

第3話「厨房踊る」
第3話はリップフィルムではない他のスタジオに委託されたが、ここでは未完成のセルが返ってきた。放送までに日がない中でメインスタッフが原画を仕上げたが、動画を仕上げる時間がなかっため苦肉の策で誤魔化すしかなく内容は充分と言えるレベルではなかった。

第4話「ヤシガニ屠る」
問題の第4話は監督や作画監督を無視して下請けのリップフィルムに丸投げされ、さらにその下請けのSAN HO STUDIOに発注された。作画監督が不在であっため作画のクオリティが低く、メインスタッフは第2話と同じように修正しようとしたが上層部は原画・動画だけでなく仕上げまでSAN HO STUDIOに任せてしまい、修正することが出来なかった

元々タイトなスケジュールの上に上層部は納期に遅れさせまいと下請け会社に丸投げしてしまったのが主な原因と言える。第6話からようやく作画監督のチェックが可能になったようだが、元々のスケジュールにかなり無理があった。