利き手はやめろブルガリア!

読み : キキテハヤメロブルガリア

「利き手はやめろブルガリア!」はプロ野球選手城島健司から杉内俊哉へと放たれた言葉である。また、この一連の件を「ブルガリア事件」などと呼ぶこともある。

ブルガリア事件

2004年6月1日、当時まだホークスがダイエーホークスだった時代、この日のダイエー対ロッテ戦、ホークスの先発は3年目の杉内だった。しかし杉内はわずか2回で7失点という乱調でマウンドを降りる。

マウンドを降りた投手がベンチで怒りをぶつけるシーンというのは珍しくはないが、だいたいはベンチを蹴るか帽子を叩きつけるくらいのものである。しかし、このシーズンはそれまでの試合でも不調だった杉内は、溜まっていた鬱憤と自分への怒りからかベンチを両手で殴りだしたのである。

その結果杉内は両手の指を骨折、罰金100万円と謹慎10日間を課せられ、結局この年はそれ以降先発登板をすることはなかった。

そして試合後、日刊スポーツのWEBサイト「日刊スポーツ.COM」で以下のような記事が掲載された。

左手をイスに落とす直前、城島が危険を察知し「利き手はやめろブルガリア!ブルガリア」と叫んだものの、〝暴挙〟にブレーキがかかることはなかった。

これを見た多くの野球ファンは「ブルガリア?」と疑問を持った。文脈からすると杉内のことを「ブルガリア」としていることは明らかであるが、一体なぜブルガリアなのかがわからなかったからである。しかし、この記事は掲載後すぐに削除されてしまい、「ブルガリア」の部分が削除されて掲載された。

では一体なぜ「ブルガリア」なのか?

なぜ「ブルガリア」なのか?

ただの誤植だと言われるが、どうしたら「杉内」と「ブルガリア」を間違えるのか、それにはこんなカラクリがあるようだ。

前年2003年シーズンに杉内は10勝を上げていた。「10勝」を漢字で書くと「十勝」、北海道の「とかち」とも読める。十勝というと、『明治十勝ブルガリアヨーグルト』という連想からチームメイトに「ブルガリア」と呼ばれていたということなのだ。

ただこれはあくまでも一説であり、ちょっと無理があるようにも思われる。他にも「ぶんなぐるな」を「ブルガリア」と間違えた説というのも存在しているが、それなら削除せず「ぶんなぐるな」に訂正すればよかったのではという意見もあったりして、実際のところなぜこうなったのかは定かではない。

しかしこの事件以降ネット上で杉内はブルガリアと呼ばれるようになったというわけだ。
さらにWBC2013の合宿中に女性と密会していたことが写真週刊誌に報じられ、注意と罰金を受けることになったことから、「不倫はやめろ!ブルガリア!」なんて言われるようにも…

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