俺もこっちで強くなりすぎた
読み : オレモコッチデツヨクナリスギタ
俺もこっちで強くなりすぎたとは・元ネタ
「俺もこっちで強くなりすぎた」は冨樫義博のマンガ『幽☆遊☆白書』の登場人物・戸愚呂弟の台詞。
暗黒武術会の決勝戦が始まる前、戸愚呂チームのオーナーである左京が優勝した場合に手に入る金の使い道を問われ、魔界と人間界をつなぐ界境トンネルをあけたいと話すシーン。その事について戸愚呂に対しどう思うかと聞いた時の戸愚呂の答えが以下のものだった。
「狂ってるかどうかはわかりません が やろうとしていることには協力しますよ
俺も人間界で強くなりすぎた これだけでかい妖気だと自然発生する小さなひずみじゃあ魔界にいけない」
「人間界」の部分に「こっち」とふりがながふってあるため「俺もこっちで強くなりすぎた」という台詞となる。
この時点では確かに戸愚呂弟は作中で最強の存在であり、なんら違和感のない台詞であったのだが、大会が終わりストーリーが次の章へと進むと実は戸愚呂弟は妖怪の中では「B級上位」に位置する強さであり、その上にはA級やS級といったさらに強い妖怪が存在することが判明した。
このことから、「強くなりすぎた」なんて言ってた割に実際にはもっと強い妖怪がうじゃうじゃいたということで「井の中の蛙」的な発言としてネタ扱いされている。こういったバトルマンガでは話が進むにつれて能力のインフレが起こるため、後になって雑魚扱いされてしまうのは作品の前半に登場した敵キャラの宿命だとも言える。
が、上記の台詞の後に戸愚呂弟はこうも言っている。
「これで浦飯をたおしちまったら トンネルあけてでも魔界に戻らなきゃあ戦う相手がいないからねェ」
人間界と魔界の間には霊界による結界が張られており、A級以上の妖怪は人間界に来ることはできない。つまり基本的に人間界にはA級妖怪はいないということになるため、「こっち(人間界)」に限れば戸愚呂弟が強くなりすぎたというのもあながち間違いではないのかもしれない。
また、「人間界」の部分をふりがなどおり「こっち」と表記することによって「俺もこっちで強くなりすぎた」と「もこっち」という言葉が浮かび上がるためマンガ『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』の主人公・もこっち(黒木智子)の話題につながることもある。