アバ茶

読み : アバチャ

アバ茶とは – 元ネタ

アバ茶とは、荒木飛呂彦のマンガ『ジョジョの奇妙な冒険 Parte5 黄金の風』の登場人物レオーネ・アバッキオの淹れた黄金色に輝くお茶のようなものを指す。アバッキオのお茶、略してアバ茶

アバ茶は読者が勝手に付けた名称で、原作でそう呼ばれているわけではない。

アバ茶が登場するのは単行本第49巻のエピソード「遺産を狙え!」。

主人公のジョルノ・ジョバァーナはギャング組織パッショーネに入団し、組織のチームリーダーの一人であるブローノ・ブチャラティに連れられて、チームメンバーとレストランで顔合わせをすることになった。

ブチャラティの部下で4人のメンバーの一人であるアパッキオは、初対面のジョルノに対して「お茶でも飲んで… 話でもしようや……」とお茶を飲むように勧める。しかし、そのお茶というのはジョルノから見えないように淹れた彼のアバ茶(黄金の水)であった

原作ではアバッキオは股間あたりから液体のようなものを注ぐシーンが描かれているが、その液体の注ぎ口は手で隠れているので確認できない。しかし、股間から出てくるものと言えばアレしかないだろう。

アバッキオからお茶を勧められたジョルノはティーカップを口に近づけるが、その液体が黄金の水であるとわかり持ち手を止めてしまった。その様子を見ていたアバッキオはジョルノにこう言い放つ。

アバッキオ:
どうした?
おまえはオレがわざわざ注いでやったそれを
いただきますって言ったんだぜ

いただきますって言ったからには飲んでもらおうか
それともヌルイから飲むのはいやか?

そうこれはアバッキオの新人いびりである。ギャングらしいと言えばらしい。

アバッキオに煽られたジョルノは、躊躇したのちにそれを飲み干した。正しくは、スタンド能力で左の前歯をクラゲに変えて吸い取らせ、飲んだように見せかけたのだ。

ジョルノのスタンド能力を知らないアバッキオはじめ他の3人のメンバーには、ジョルノがアバ茶(黄金の水)を飲み干したことに面食らった。

実際にはジョルノはアバ茶(黄金の水)を飲んでいないわけだが、クラゲに変えた前歯に吸い取らせるためにはアバ茶を歯につけなければならない。つまり、ジョルノは前歯にアバ茶(黄金の水)をつけたことに…

お読みいただいてわかるように、アバ茶はただのお茶ではない。というかお茶ですらない。

黄金の風ならぬ黄金の水という、なんともウィットに富んだエピソ(ry

余談だが、ブチャラティは、アバッキオがジョルノに淹れたお茶がアバ茶だと気づいていない。ブチャラティは「オレにも1ぱいついでくれ」と頼むが、アバッキオに「悪いが別に注文してくれ」と断られた。

ジョルノがアバ茶を飲み干したように見せかけるまでの一連の流れを知らないブチャラティは、「こいつには何か人に認められていく才能みたいなものがあるらしい」と見当違いな思考に及んでいる。本エピソードはブチャラティの天然が垣間見える回でもある。

アニメ版ではエピソード5「ポルポの遺産を狙え!」でアバ茶のシーンが描かれた。

ちなみに、アニメ版でアバ茶登場回が放送されたのは11月2日で、その前日の11月1日は紅茶の日であった。どうでもいい情報だが…。

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