ハム太郎コール
読み : ハムタロウコール
【目次】
ハム太郎コールとは
ハム太郎コールとは、アニメ『とっとこハム太郎』のオープニングテーマ「ハム太郎とっとこうた」に合わせてグルグルとまわりながら謎の言葉を叫ぶ行為のこと。
まずは大元の「ハム太郎とっとこうた」
そして、この曲に合わせて大勢の人たちがグルグル周りながら歌っている映像がネット上で話題になっている。
初めて見るとなかなかに衝撃的な映像で、いったいなんのイベントでどういう状況なのか、理解が追いつかない。よくよく聞いてみるとハム太郎の歌だということがわかるが、それに合わせてなにを叫んでいるのか、そしてなぜぐるぐる回っているのか…。
「アニソンDJ」でのハム太郎
まず、これがどういうイベントなのかというところだが、これは「アニソンDJ」と呼ばれるアニメソングだけを流すクラブイベントや野外イベント。一般的なクラブイベントなどには絶対参加しないであろうアニメファンの人達が、DJの流すアニメ音楽に合わせて歌ったり踊ったりを楽しめるというものである。
「ハム太郎とっとこうた」は誰もが知っている曲ということで、アニソンDJイベントでも人気が高いらしく、曲に合わせてヲタ芸やコールをするのが定番となっていた。
2017年4月の「すーぱーあにおん」というイベント。
多くの人はそれぞれがその場でヲタ芸をしている。「俺もー!」以外のコールはまだ定着していない様子。
「サークルモッシュ」の始まり
ここから、グルグルと回るようになったのは2017年の7月に行われた「Re:animation」というイベントだと言われている。このイベントでDJが「ハム太郎とっとこうた」を流したところ、数人が曲に合わせて走り出し、そこに周囲の人も参加してぐるぐる回る現象が誕生したのだという。
その時の映像がこちら
とっとこハム太郎に合わせてみんなで走ってんのホントクッソ面白いんだけどwwwww#reani_dj pic.twitter.com/wpiql3AfTj
— すぱりだ (@super_reader) 2017年7月2日
大勢の観客が輪になってグルグル回る動きは「サークルモッシュ」と呼ばれ、メタルやロックの野外フェスなどでよく見られる。歌詞の中に「やっぱり走るよ」「まわるとうれしい」といったフレーズがあることから、ハム太郎の気分になって走ってみたところそれがサークルモッシュになったのかもしれない。
この動画が話題となり拡散したこともあって、これ以降他のアニソンDJイベントでも同様にDJが「ハム太郎とっとこうた」を流し、それに合わせてサークルモッシュをしながらコールするというのが流行していった。
こちらは先程と同じ「すーぱーあにおん」というイベントで、同年10月に開催されたもの。
半年前とは違い、グルグル回る動きが取り入れられており、さらに「俺もー!」以外のコールも浸透している様子がうかがえる。
ハム太郎コールは何と言っているのか・意味
気になるのはやはりこの「コール」が一体なんなのか、何を言っているのかというところだろう。
「ハム太郎とっとこうた」に合わせて叫ばれているのは以下のコール。
だーい好きなのはー(はいせーの)
ひーまわりのたねー(俺もー!)
やっぱりー走るよハム太郎ー
(タイガー! ファイアー!サイバー! ファイバー!ダイバー! バイバー!ジャージャー!)だーい好きなのはー(はいせーの)
ひーまわりのたねー(俺もー!)
まわるとーうれしいハム太郎ー
(虎! 火!人造! 繊維!海女! 振動!化繊!)だーい好きなのはー(はいせーの)
ひーまわりのたねー(俺もー!)
やっぱりー眠るよハム太郎ー
(チャペ!アペ!カラ!キナ!ララ!トゥスケ!ミョーホントゥスケ!)
「コール」とは、別名「MIX」とも呼ばれ、アイドルのライブなどで歌詞のない部分に観客が大声で入れる「合いの手」のこと。
もともとはヘビメタやハードロックのライブ中に、日常で気分が高まった時になにげなく発した言葉を混ぜて(=MIX)使い始めたものが、まわりまわってアイドルのライブへと波及してきたのだという。
参考:MIX – アイドル戦国時代
コールの歌詞を見ても意味不明なのは、もともとそういった何気なく発しただけの深い意味のない言葉であり、さらにそれを他の言語に翻訳しているから、というわけである。「タイガー!ファイアー!」が「虎!火!」と日本語にそれぞれ翻訳されているのがわかる。
最後の「チャペ!アペ!」などの部分は「アイヌ語MIX」と呼ばれ、元の言葉をアイヌ語に翻訳したもの。つまり「タイガー」=「チャペ」、「ファイアー」=「アペ」といった具合だ。
要するに「俺もー!」以外の部分というのは、こういった「コール」では定番のものであり、特に「ハム太郎」の歌詞や作品に合わせたものではなく、意味を考えてもしょうがない。
海外でも人気のハム太郎コール
日本で流行したこの動きとコールは海外のアニメファンにも広まっている。
こちらは台湾。2017年11月のイベント。
とっとこハム太郎を流した時の台湾の方々の反応をご覧ください#akibatokyo #秋葉東京 pic.twitter.com/JpUv3m8Exa
— 純米大吟醸 アメコミ (@DJamecomi) 2017年11月18日
そして香港。2018年2月のイベント。
海外でも「はいせーの」「俺もー!」と日本語でコールされているようだ。
ちなみに、最初に紹介した動画は2018年5月の「肉フェス」での様子。
この動画が2019年1月にTwitterで転載され拡散、話題となっている。
別角度の動画。