くたばれブリキ野郎

読み : クタバレブリキヤロウ

「くたばれブリキ野郎」は相手を罵倒する言葉。

くたばれブリキ野郎の元ネタは、アニメ『翠星のガルガンティア』

「くたばれブリキ野郎」はアニメ『翠星のガルガンティア』に登場する量産型マシンキャリバー・チェインバーが最期に発した言葉である。チェインバーは最終話(第13話)「翠の星の伝説」で同じマシンキャリバーでありながら自らを”神”と称して暴走したストライカーと対峙することとなり、ストライカーを道連れにして消滅する直前に「くたばれブリキ野郎」と発した。チェインバーは心を持たないマシン/システムでありながら、最期に発した人間味のあるセリフに視聴者は胸を打たれた。

元々「ブリキ野郎」という呼称はガルガンティア船団の一員であるピニオンがマシンであるチェインバーを揶揄するために付けた愛称だが、最期の最期で「くたばれブリキ野郎」というセリフを持ってくることにより、マシンであるチェインバーにも感情が芽生えたのだろうかと推察する楽しみが生まれた。

※ブリキは金属の一種である錫(スズ)をメッキ加工した鋼板で、玩具の材料としてよく使われている

くたばれブリキ野郎の意味

「くたばれブリキ野郎」というセリフだけ切り取るとただ罵倒しているだけのように感じるが、それまでに交わされた搭乗者のレドとの会話を追ってみると、チェインバーがただのマシンではないことが分かる。

チェインバー:
引き続き、ニューロプラスパワードを継続すれば、貴官の生命活動は確実に停止する。最終意思確認。レド少尉は自らの死を要望するか?

レド:
俺は・・・死に方は分かっても、生き方はわからない。
そんな俺のために、生き方を一緒に探してくれる人がいた。
もう一度、会いたかった。
もっと、声を聞きたかった。

チェインバー:
レド少尉の心理適正は、兵士の条件を満たしていない。
よって、現時点を持って貴官の軍籍を剥奪する。

レド:
おい、チェインバー!

チェインバー:
非戦闘員のコックピット搭乗は許可できない。
即刻、当機より退去せよ。

レド:
何をする!?チェインバー!!

チェインバー:
わたしはパイロット支援啓発システム。
あなたがより多くの成果を獲得することで存在意義を達成する。
この空と海のすべてがあなたに可能性をもたらすだろう。
生存せよ。探求せよ。その生命に最大の成果を期待する。

そしてチェインバーはレドをコックピットから強制退去させ、一人でストライカーに立ち向かう。

ストライカー:
支援啓発システムにパイトットを拒絶する権限はない。

チェインバー:
彼に支援は必要ない。もはや啓発の余地はない。
あとは前途を阻む障害を排除して、私の任務は完了する。

ストライカー:
機体ナンバーK6821。
貴官は対人支援回路としての第一原則すら放棄した。
貴官の暴走は明白である。直ちに初期化再起動せよ。
これは最後通告である。

チェインバー:
貴官の最後通告に返信する。
くたばれ、ブリキ野郎

同盟軍兵士として生きてきたレドは兵士以外の生き方を知らず、エイミーの好意やガルガンティアの船員の考えに戸惑っていたが、エイミーたちと接するうちにレドに人間らしい感情が生まれてきた。レドが成長したことを悟ったチェインバーは、強制的に軍籍を剥奪しレドに兵士以外の生きる道を示した。そうした流れの中でチェインバーが発した「くたばれブリキ野郎」というセリフは、単純な罵倒としての言葉ではなく、搭乗者であり長く時間を共にしたレドに対する親心ともとれるべき言葉である。
また、これまでチェインバーはレドを”貴官“と呼んでいたが、最期に”あなた“と呼んでいるのは、兵士としてではなく一人の人間として成長したレドに敬意を込め、”あなた”という言葉を選んだと考えられる。
※上記は管理人個人の考察であるため、必ずしもこの考察が正しいとは限りません。

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