ベンチマーキング
読み : ベンチマーキング(Benchmarking)
ベンチマーキングとは、成功事例(ベストプラクティス)や競合他社の製品・サービスと自社の現状の課題を比較分析し、製品やサービスの改善につなげる手法を意味する。ベンチマーキングは元々は土地測量の基準点を意味する用語で、アメリカの企業が経営改革の手法として用いたことから経営手法の用語として使われるようになった。
ベンチマーキングは同じ製品・サービスを扱う競合他社、その分野における標準的な成功事例などと自社製品・サービスと比較分析し、自社が抱えている課題・問題点を洗い出すことで改善に役立てる。ベンチマークは「基準、水準点」という意味で、ベンチマーキングにおいて比較対象をベンチマークと呼ぶことがある。
ベンチマーキングで比較対象とするのは同業種の企業に限る必要はなく、異業種の企業の優良事例からも学ぶこともできる。同業種だと飽和状態の中からヒントを見つけなければならないが、異業種から学ぶことで既存の製品・サービスにない強みや新しさの発見が期待できる。
ベンチマーキングの事例
トヨタ自動車が取り入れている「かんばん方式」はアメリカのスーパーマーケットをヒントにして考えだされた生産方式で、ベンチマーキングの事例として有名。
スーパーマーケットでは「ジャスト・イン・タイム」=「必要なものを、必要なときに、必要なだけ」の方針をベースに、顧客が必要な物を必要な時に必要なだけ在庫として用意する方式を取り入れている。トヨタ自動車はこの方式を参考に、生産計画に応じて必要な時に必要な分だけ生産することにより、生産のムダを省くことに成功した。