コアコンピタンス
読み : コアコンピタンス(Core competence)
コアコンピタンスとは、競合他社よりも圧倒的に優位にある事業、他社には真似できない利益を顧客をもたらすことができる独自の技術力を意味する。コアは「核」、コンピタンス(Competence)は「能力」という意味の英単語で、コアコンピタンス(Core competence)は直訳すると「核となる能力」という意味になる。
コアコンピタンスは経営思想家のゲイリー・ハメル氏、経営学者のC・K・プラハラード氏が、アメリカの経営学誌ハーバード・ビジネス・レビューのVol.68(1990年)に共同寄稿した論文「The Core Competence of the Corporation」で提案された概念で、「顧客に対して、他社には提供できないような利益もたらすことのできる、企業内部に秘められた独自のスキルや技術の集合体」と定義されている。
独自の技術を持つホンダのエンジン技術、ソニーの小型化技術、シャープの薄型ディスプレイ技術などがコアコンピタンスの例としてよく挙げられる。スポーツメーカーのナイキもコアコンピタンスを有する企業で、ナイキの場合は消費者がナイキというブランドに価値を感じているため、ブランド面で他社より優位性がある。
コアコンピタンスは以下の5つのポイントを見極めることが必要とされる。
模倣可能性(Imitability)
移動可能性(Transferability)
代替可能性(Substitutability)
希少性(Scarcity)
耐久性(Durability)
模倣可能性、移動可能性、代替可能性は低いほどコアコンピタンスと成りうる可能性が高く、希少性と耐久性が高い商品・技術ほど優位性が高まる。