健康優良不良少年
読み : ケンコウユウリョウフリョウショウネン
健康優良不良少年の元ネタ
健康優良不良少年の元ネタは、大友克洋のマンガ『AKIRA』の主人公である金田正太郎のセリフ。第一巻に登場する。
金田(かねだ)は暴走族チームのリーダー的存在で、仲間と共にバイクで暴走行為を繰り返している。職業訓練校では問題児として扱われるなど素行が良くない少年。
金田たちは「クラウン」という暴走族チームと敵対関係にあり、健康優良不良少年というセリフはクラウンとの抗争の話の中で発せられた。
クラウンのボスはもともとジョーカーという人物であったが、金田の幼馴染で彼らの暴走族チームの仲間であった島鉄雄がボスの座を奪い取った。もともとクラウンのメンバーはジャンキー(薬物中毒者)の集まりであったが、鉄雄がボスになってから薬を目的に他のチームを襲って金品を奪うなど薬物依存が加速。
そのことを知った金田はクラウンとの全面抗争を決意する。健康優良不良少年というワードはその時に発せられた。
金田:
ヨタヨタのジャンキーどもになめられてたまっかよ!
俺達ァ健康優良不良少年だぜ
健康優良不良少年は金田の自称であるが、自身だけでなく仲間のこともそう思っているようだ。自分たちも素行の悪い不良であるが、クラウンのジャンキーたちとは違うということを言いたかったのだろう。
しかし、金田も興奮剤のような薬物を使用しているため、彼も健康優良であるとは言えない。その点は矛盾があるが金田はドラッグ中毒者ではないため、自身を健康優良不良少年と称して薬物に溺れたジャンキーたちと線引きをしているのだろう。
『AKIRA』を発祥するネタとしては「さんをつけろよデコ助野郎」も有名。健康優良不良少年と並んで広く知られているセリフではあるが、「さんをつけろよデコ助野郎」はアニメ映画版のみのセリフで、原作であるマンガ版には登場しない。