考えるな、感じろ(考えるな、感じるんだ)
読み : カンガエルナ、カンジロ
「考えるな、感じろ」は思考ではなくフィーリングで物事を捉えよ、物事の本質を見よという意味で使われるフレーズ。理解が難しいことや理解不能なことに対して揶揄として使われたり、考えても分からないイラストやアート作品に対して使われることも。
「考えるな、感じるんだ」という、語尾が少し異なる言い回しもよく使われる。
「考えるな、感じろ」の元ネタ
「考えるな、感じろ」は、1973年公開のカンフー映画『燃えよドラゴン』の劇中でブルース・リーが発したセリフが元ネタである。劇中の冒頭でリーが少年に蹴りの稽古をつけるシーンで「Don’t Think. Feel!」というセリフが使われた。これを日本語訳した「考えるな、感じろ」、または「考えるな、感じるんだ」が広まり使われるようになった。
リーは弟子の蹴りに対し「五感を研ぎ澄ませろ」と助言したが、頭で考えようとする弟子に対して「Don’t Think. Feel!(考えるな、感じろ)」と一喝。リーは「Feel!」の部分に感情を込めているため、文字に起こすと「Feeeel!」と表記するのが正しいだろう。
劇中では「Don’t Think. Feel!(考えるな、感じろ)」の後に以下のセリフが続く。
Don’t Think. Feel!
(考えるな、感じろ)
It is like a finger pointing away to the moon.
(それは月を指さすのと似たようなものだ)
Don’t consentrate on the finger,or you will miss all that heavenly glory.
(指に集中するんじゃない、さもないとその先の栄光が得られないぞ)
リーが弟子に「そうだ、なにか感じたか?」と問い、弟子が「そうだな…」と考えて答えようとするとリーが弟子のおでこをはたき、「Don’t Think. Feel!(考えるな、感じろ)」と言い放った。
「なにか感じたか?」と聞かれて答えようとしたのに叩かれるという、弟子にとっては理不尽な教え方である。リーが言う「考えるな、感じろ」を理解した弟子は頭を下げる。するとまた叩かれる。「敵から目を離すな、礼の時も」と。リーの言っていることに従うものの、叩かれたことに納得がいっていない様子である。
そう、これがリーの言う「考えるな、感じろ」なのだ。お分かりいただけただろうか?
え?よく分からない?
言葉で理解するのではない!考えるな、感じろ!です。