まだ私も読んでないんだけど
読み : マダワタシモヨンデナインダケド
「まだ私も読んでないんだけど」は芸能人が本を出版したなどの話題の際に用いられるフレーズ。
いわゆる「ゴーストライター」の存在を示唆する言葉。
まだ私も読んでないんだけどの元ネタ
このフレーズは松本伊代の発言が元ネタとなっている。
1981年に田原俊彦の妹オーディションに合格しデビューした松本伊代はアイドル歌手として、またバラエティ番組などでも活躍していた。
アイドルとして全盛期だった1984年、『伊代の女子大生(モテ)講座』という自著の発売を自身が司会を務めるフジテレビの番組『オールナイトフジ』で宣伝した際、「私も今日初めてこれを見たんで、あの〜よく、まだ私も読んでないんだけど…」とうっかり言ってしまったのである。
自著であるはずの本を読んだことがないと発言してしまい、自分では書いてないことをうっかりバラしてしまった。同番組で共演していた片岡鶴太郎が「自分で書いた本をまだ読んでないの?」と突っ込まれると「あたし…だって…いーじゃんそんなのどうだって」と自分のミスに気づくも逆ギレで笑いを誘った。
この後マネージャーにはかなり怒られたとうい松本伊代。この発言については出来上がった本をまだ読んでないということで釈明していたが、後にこれは嘘であり、ゴーストライターによる代筆であったことを認めている。
芸能人の著書の中にはゴーストライターによるものがあるということは言うまでもなく、松本伊代が自分で書いたと信じて疑わなかった人もそんなにいなかったのではないかと思うが、ここまではっきりと「読んでない」と言ってしまった人は珍しく、数十年たった今でも芸能人が本を出した際などには掘り起こされるフレーズとなっている。