サランラップ
読み : サランラップ
「サランラップ」は食品を保存するために包むラップフィルムの商品名。英語の綴りは「Saran Wrap」。
アメリカの化学メーカー・ダウケミカルの登録商標(日本ではダウケミカルと旭化成ケミカルズの共有の登録商標)。
「クレラップ」は株式会社クレハが販売する食品用ラップであるが、「クレラップ」=「サランラップ」ではない。「サランラップ」は商品名であるため、用途は同じでも「クレラップ」とは違った商品である。実は日本初の食品用ラップは「クレラップ」であり、「サランラップ」より先に販売されていた。
※ちなみに「クレラップ」の「クレ」はクレハが由来
サランラップの由来・意味
「サランラップ」という名称は「サラ(Sarah)」と「アン(Ann)」という人名が由来/語源となっている。元々ラップは食品用に開発されたわけではなく、アメリカでは合成樹脂であるポリ塩化ビニリデンを太平洋戦線で兵士が蚊から身を守るための蚊帳、水虫から守る靴の中敷き、銃や弾丸を湿気から守る包装フィルムといった用途で使われていた。
戦争が終結した後はナチュラルチーズを包む以外では使われれていなかったが、フィルム製造メーカー職長・ラドウィック、アイアンズの2人が妻と共にピクニックに出かけた際、ラドウィックの妻が会社で開発したフィルムでレタスを包んでいたことが話題になった。職長であった2人はクリング・ラップ・カンパニーを設立し、ダウケミカル社の樹脂のロールを紙管に使用してサランラップが開発された。
商品開発のきっかけとなったラドウィック、アイアンズの2人の妻・「サラ(Sarah)」と「アン(Ann)」の2人の名前をとって「サラ・アンラップ」=「サラアンラップ」=「サランラップ(Saran Wrap)」と名付けられた。
解説が長くなったが、つまり「サランラップ」の「サラン」は開発者の妻の名前を意味しているのだ。
※「ラップ(Wrap)」は「包む、包み」を意味する
参考:サランラップの歴史(旭化成ホームページ)