バロンドール(FIFAバロンドール)
読み : バロンドール
「FIFAバロンドール」はサッカーの世界年間最優秀選手賞に贈られる賞。元々はサッカー専門誌の「France Football(フランス・フットボール)」がヨーロッパの年間最優秀選手に贈られる「バロンドール」という名称であったが、2010年7月よりFIFAによる「FIFA最優秀選手賞」と統合され「FIFAバロンドール」としてその年に世界で最も功績を残した選手に贈られるようになった。各国の代表監督、主将、サッカー記者の投票によって選出される。
「バロンドール」は1985年に創設され、2006年までは欧洲52ヶ国のサッカー記者の投票によって最優秀選手が決められていたため、ヨーロッパでプレイする選手の最優秀賞であった。2007年からは世界各国でプレーする選手が対象となり、世界で最も活躍した選手に贈られるようになった。日本人としては中田英寿(1998年/1999年/2001年)、稲本潤一(2002年)、中村俊輔(2007年)がノミネートされたことがある。
「FIFA最優秀選手賞」はFIFAが1991年に創設し、投票はFIFA加盟国の代表チームの監督と主将によるものであった。「FIFAバロンドール」の名称は男子サッカーのみで、女子サッカーは「FIFA最優秀選手賞」として年間最優秀選手に賞が贈られる。女子では2010年はブラジルのマルタが、2011年には日本の澤穂希、2012年にはアメリカのアビー・ワンバックが受賞している。同時に最優秀監督も選出され、女子サッカー日本代表監督の佐々木則夫が2011年にFIFA女子年間最優秀監督賞を受賞。
バロンドールの意味・由来
「バロンドール(Ballon d’Or)」はフランス語で「黄金の球(ボール)」を意味する。そのため、トロフィーは黄金のサッカーボールを模したデザインとなっている。
「バロンドール」賞は初代受賞者であり元イングランド代表のFW、スタンリー・マシューズのために作られたという話がある。マシューズは功績を残したにも関わらず賞やタイトルに恵まれなかったことから、マシューズを称えるために「バロンドール」が作られたとされている。
マシューズは「ドリブルの魔術師」の異名を持ち、33年間の現役生活の中で一度も警告を受けたことがないというフェアプレイヤー。ペレからは「全てのサッカー選手の模範となる選手」と言われるほどの選手であった。1965年にはイギリスの栄誉称号である「サー」の称号をサッカー選手として初めて授かったほどのイングランドを代表する名選手。
メッシが史上初の4年連続FIFAバロンドールを受賞
FCバルセロナ/アルゼンチン代表のFW、リオネル・メッシは2009年から2012年の4年間連続で「FIFAバロンドール」を受賞。4年連続受賞は史上初。FCバルセロナのチームメイトでありスペイン代表のMF、アンドレス・イニエスタ、レアル・マドリード/
ポルトガル代表のFW、クリスティアーノ・ロナウドが2012年の候補に挙がっていたが、メッシが4連覇を達成した。