ひでぶ

読み : ヒデブ

「ひでぶ」は原作・武論尊、作画・原哲夫のマンガ『北斗の拳』に登場するハートの断末場(の叫び)である。マンガでは一度しか登場しないセリフだが、非常に有名なセリフである。
ハートはシン率いる軍団・KINGの一員で、「狂乱の屠殺人」「拳法殺し」の異名を持つ。
かなりの肥満体で、プロレスラーのアブドーラ・ザ・ブッチャーがモデルになっている。
肥満した腹部はいかなる攻撃をも吸収し、北斗神拳をも吸収した。だがケンシロウはハートの肉を蹴りあげ脂肪を蹴散らし、「北斗柔破斬」でハートを倒した。

ひでぶの由来・意味

「ひでぶ」は「痛えよ~っ(いてえよ~っ)」を意味する。
原作の原哲夫は「ひで」=「痛て(いて)」で、セリフを言っている途中かで体がくだけることから、「いてえよ~っ」と言い終わる前に「ぶ」となると文庫本第15巻のあとがきにて解説している。
発言主であるハートは血を見ると狂人と化し、割れたグラスで手を切った時は「いてえよ~!!」と叫び殺人鬼へと変貌した。

原哲夫:
「ひで=痛て」で、体の内部からの破裂音ですので、このセリフを言ってる途中で体がくだけてるので、「痛えよ~っ」と言い終わる前に、「ぶ」とくるわけです。
次に「たわば」ですが、これはマッド軍曹が「たすけてくれっ、たすけて~」と言ってる途中で肉が弾ける感じを出すために工夫したものです。
あとはそのバリエーションということになります。
ですから、誤植でも、偶然の産物でもないんです

文庫本第15巻・あとがきより

北斗の拳 15

一方、原作の武論尊は、「ひでえ」が誤植されて「ひでぶ」となったと語っている。しかし、原哲夫は文庫本で公式に意図的に作成した言葉であると解説し、誤植ではないと語っている
「ひでぶ」=「ひでえ」ネタ→北斗の拳の作者 武論尊の裏話

作画の原哲夫と原作の武論尊の解説が食い違っているため、どちらが本当に正しいのかは分からない。「ひでぶ」=「ひでえ」ネタは2013年10月になって突然話題となったが、武論尊の発言は2012年11月18日に鳥取市で行われたトークショーでのもの。なぜ今になって再燃したのかは不明である。

追記

北斗の拳2000―究極解説書part 2』に掲載されている原哲夫、武論尊、当時の担当編集者の堀江信彦氏の対談にて、原哲夫は「ひでぶ」は誤植でなく自分で書いたものと解説している。武論尊にも直接説明しているため、誤植ではなかったことが判明。

武論尊:「ひでぶっ」なんてのはただの誤植だからね。

原哲夫:先生、それは違うんですよ。あれは自分でちゃんと書いてるんです(笑)

堀江信彦:原先生の字が汚くて、何書いてるのかわからなくてね。最初は僕も先生が間違えてるんじゃないかと思ってた(笑)

原哲夫:確か『鉄のドンキホーテ』の頃から書いてたんだけど、直されてたんですよ。
雰囲気を出そうを思って一生懸命変なことを書いてるんだけど直されちゃって(笑)

原哲夫は原稿にはちゃんと「ひでぶ」と書いていたのに悪筆であるため「ひでえ」と直されていたようで、武論尊は「ひでぶ」は「ひでえ」の誤植から生まれたと逆の認識をしていたようだ。
文庫版第15巻のあとがきでも解説しているように、「ひでぶ」は原哲夫が考えたオリジナルの断末魔だったのだ。
どうやら、武論尊はこの対談の内容を忘れていて、「ひでえ」の誤植から「ひでぶ」が生まれたとトークショーで解説してしまったために、「ひでぶ」誤触説が出回ってしまったようだ。

引用:北斗の拳2000―究極解説書part 2 より

※『鉄のドンキホーテ』は1982~1983年まで連載されていたモトクロス漫画