突然すみません息子の母親です

読み : トツゼンスミマセンムスコノハハオヤデス

「突然すみません息子の母親です」とは

Twitterでよく見られる以下のような定型文。

突然すみません息子の母親です
私は息子がTwitterでどんなことをしているか心配です、、、
この子がTwitterで何をしていたかフォロワー?の皆さん教えていただけると嬉しいです。よろしくお願いします

基本は上記のような形だが、「息子」の部分が「」になったり、あるいはTwitterのアカウント名が入ったりする。

言うまでもないが、実際に母親がツイートしたわけではなく、そういう体で「息子」つまりそのアカウントの持ち主がどんな人物であるかをフォロワーに「言わせる」というツイートである。

「突然すみません息子の母親です」の元ネタ

この「突然すみません息子の母親です」から始まるテンプレだが、結論から言うとハッキリこれだという元ネタは無い。Twitterで昔からあるツイートが徐々に変化してこのような形になったものだと考えられる。

少し話が変わるが、Twitter等SNSのアカウントというのは、突然更新が止まってもフォロワーにはなぜ更新が止まったのかわからない場合が多い。そして、中にはアカウントの持ち主が亡くなっているというケースも存在する。

そういったケースで、時にはその持ち主の親族や友人等の代理人が本人に代わってログインし、フォロワーにメッセージを残すことがある。代理人がフォロワーに事情を説明・報告するわけだが、そんな時に想定されるのが「このアカウントの持ち主の母親です」という文言。

普段TwitterなどSNSを使っている人なら、もし自分が事故などで突然死んだら、その後自分のアカウントはどうなるだろう…などと想像する人も少なくないのではなかろうか。毎回ツイート後にログアウトをしているという人は少ないと思われ、他の人がアカウントの操作をできる可能性も高い。

そうなると前述のように家族や友人らが代わりに報告するという事態も考えうるわけで、そういった意味で「このアカウントの持ち主の母親(父・友人等)です」というツイートは、実際にそういったツイートを目撃したことがなくても「SNSあるある」のような感じでユーザーの頭の中には存在するのではなかろうか。

話が非常に回りくどくなったが、要するにそういった状況を用いた「ネタ」がTwitterでは古くから存在した。

一例としては以下のようなツイートが2008年の時点で見られる。


これはエイプリルフールにツイートされているもので、前述のような「息子が死んだ」ことを母が代わってツイートするという嘘ネタである。(このツイートはあくまで一例で、これが初出というわけではありません。)

こういったアカウントの持ち主である「自分」を死んだものとしたり、あるいはTwitter禁止にされたとして、代わりに母親がツイートしていますよ、というネタはかなり以前から存在しており、「このアカウントの持ち主の母です」などと検索すれば多数のツイートがヒットする。中にはネタでなく本当にそういう状況というケースもあるかもしれないが、内容からしてネタだとわかるものが多い。実際にそういったツイートをしているアカウントを見ると、現在でも元気にツイートしているものがほとんどだ。

そしてこういった「母です」のネタは、同じくTwitterでじわじわと流行していた「最後になりましたが嘘です」というネタツイートと混ざり合う。基本「息子が死んだ」や「母です」は嘘であることから、相性の良いネタだったと言える。

この「最後になりましたが嘘です」のネタは少しづつ変化し、最終的には「急な報告ですみません。」で始まるテンプレが出来上がっている。ここまで来るとだいぶこの記事の本題にも近づいてきた。

こういった他のネタとの合体や変化を経て、2018年12月25日に以下のようなツイートが見られる。


このツイートを真似たのか、検索するとこの日とその翌日に同様のツイートが多々見られる。

その後しばらくは全く同じテンプレのツイートは見られなかったが、2019年4月になって突如再燃。このテンプレを用いてフォロワーに自分がどんな人物かを言わせるツイートが流行している。

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