ラプンツェル
読み : ラプンツェル
『ラプンツェル』はCoccoの3枚目のアルバム(2000年発表)。
Coccoは沖縄出身の女性シンガーソングライター・絵本作家。
『ラプンツェル』の由来・元ネタ
『ラプンツェル』はグリム童話の「ラプンツェル(Rapunzel)」が由来となっている。
小さい頃、Coccoが「ラプンツェル」が好きだったため、アルバムタイトルとして採用したそう。ジャケットの絵はCoccoが描いている。
金色の3つ編みの髪の毛が描かれているワケは、以下のグリム童話「ラプンツェル」の内容を読むと理解できる。
グリム童話「ラプンツェル」
長年子供がいなかったある夫婦が子供を授かり、子供を身ごもった妻は隣に住む魔女の庭にある「ラプンツェル」という植物をどうしても食べたくなり、妻に懇願された夫が「ラプンツェル」を摘むために庭に忍び込むが、魔女に見つかってしまう。
魔女は「ラプンツェル」を摘み取る代わりに、生まれた子供を渡すことを条件にした。
女の子が生まれたが魔女に連れていかれ、名前を「ラプンツェル」と名付けられた。
ある王国の森の奥深くにある高い塔に「ラプンツェル」は閉じ込められた。
塔に入り口はなく、窓からしか出入りが出来ない。
魔女は「ラプンツェル」の金髪の長い髪をはしごにして窓から出入りしていたが、「ラプンツェル」は一度も塔の外に出たことがなかった。
ある日森の中を散歩していた王子が塔から聞こえる「ラプンツェル」の歌声に惹かれ、魔女と同じように髪をはしごにして塔の中に入っていった。
王子は頻繁に塔に通うようになり、やがて2人は愛し合うようになった。
「ラプンツェル」は王子の子を身ごもったが、それを知った魔女は激怒した。
「ラプンツェル」の美しく長い髪を切り落として塔の外へ放り出した。
そうとは知らずに塔を訪れた王子は「ラプンツェル」がいないことを知り、魔女に事実を聞かされる。
絶望した王子は塔から身を投げて失明してしまう。
王子は視力を失ったまま森をさまよっていた。
そして7年後。
王子は「ラプンツェル」と再会する。
「ラプンツェル」は王子との間に出来た男女の双子と暮らしていた。
それを知った王子は嬉しさのあまり涙を流した。
するとその涙のおかげで王子は視力を取り戻した。
王子は「ラプンツェル」と共に国に帰って幸せに暮らした。
※2010年にディズニーが『塔の上のラプンツェル』としてアニメ映画化しているが、内容はやや異なる。
植物の「ラプンツェル」はチシャ(レタス)と訳されるが、本来はスイカズラ科のノヂシャという植物のことだそう。