ラストエリクサー能見
読み : ラストエリクサーノウミ
「ラストエリクサー能見」とはプロ野球選手・阪神タイガースの能見篤史投手の愛称(?)の一つである。
このような名前で呼ばれる他、何かと「余る」キャラクター扱いされており、「能見、余る」などと言われることも。
ラストエリクサー能見の元ネタ・由来・意味
能見投手がこのように呼ばれるのは2013年のクライマックス・シリーズが原因である。
この年リーグ2位でCSに進出した阪神タイガースは3位の広島カープを甲子園に迎えてクライマックス・シリーズ1stステージを戦うこととなった。広島カープというと絶対的エースである前田健太が所属しており、当然このCS第一戦でも先発登板が予想された。一方阪神タイガースのエースと言えば能見篤史なわけであり、この大事な第一戦に登板するものだと予想されていた。
しかし、実際にこの第一戦に阪神の先発として登板したのはルーキーの藤浪晋太郎であり、能見は登板しなかったのである。結果阪神は前田から1点しか奪うことができず、一方の藤浪は4失点。最終的には1−8で阪神は第一戦を落とすこととなった。
さらに続く第二戦、2勝で勝ち抜けとなるこの1stステージで阪神はもう負けることができないにも関わらず、またしても阪神の先発はエース能見ではなくメッセンジャーであった。メッセンジャーはシーズン12勝を挙げておりチームの勝ち頭ではあったが、ここでも能見が先発ではなかったことに多くの野球ファンは驚かされた。結果4−7で阪神は敗れ、2連敗でCS敗退となってしまったのである。
結局阪神はエース能見を使わぬままにCS敗退してしまったというわけだ。なぜ能見が先発しなかったのかについては、シーズンで4勝1敗防御率0.40と阪神をカモにしていたマエケンとの対決を避けたのではないかという説、広島戦には登板させずに巨人戦に温存したのでは説などが考えられている。しかし、結果として2連敗でエースの登板が無かったこの采配は愚策であると批判されることとなった。
前振りが長くなったが、このようにエースをもったいぶってもったいぶって結局使うことなく終戦してしまったことから、ファイナルファンタジーシリーズに登場するアイテム「ラストエリクサー」とかけて「ラストエリクサー能見」と呼ばれるよになったのである。
ラストエリクサーというアイテムは味方全体のHP・MPを全回復させることができるという回復アイテム。効果が高く貴重なアイテムなわけだが、貴重なだけに多くのプレイヤーはもったいぶってなかなか使うことができず、結局使わぬままゲームクリアしてしまうのである。
さらに、この1stステージの後に行われた巨人対広島の2ndステージのテレビ中継において、第4戦のゲストとして能見が出演する予定であることが明らかになったのだが、巨人が3連勝してそこで日本シリーズ出場が決定してしまったため第4戦の中継は幻となり、結局ここでも能見の出番は無くなってしまったのである。この出来事がさらに能見の「ラストエリクサー」「余り」キャラに拍車をかけることとなった。