金鳥(KINCHO)
読み : キンチョウ
金鳥(KINCHO)は蚊取り線香の商標名。
「KINCHO」のロゴが印象的で社名と思われがちであるが、商標名であり正式な社名は『大日本除虫菊(だいにっぽんじょちゅうぎく)』である。
1890年に「金鳥香」という仏事用の線香を発売、1910年に「金鳥」を商標登録した。その名を冠した「キンチョール」や「キンチョウリキッド」などが有名。
金鳥(KINCHO)の由来・意味
「金鳥」は司馬遷が編纂した中国史上初の歴史書「史記」の中に出てくる故事成語の「鶏口となるも牛後となるなかれ」という諺から採られたもの。これは秦に屈して牛の尻尾のように生きるより、鶏の頭になるべきということを伝えるための言葉。そこから業界の先駆者として「鶏口」になるという自覚と気概を持ち、あらゆる面で他より優れたトップの存在であるという願いを込めて商標に採用した。
金鳥のロゴには鶏が描かれているが、そこに書かれている「上山」というのは創業者上山栄一郎の「上山」である。
また、社名の「大日本除虫菊」はキク科の多年草「シロバナムシヨケギク(白花虫除菊)」という殺虫成分を含む植物。これをアメリカから得た種子を元に栽培して蚊取り線香を作ったことに由来している。それまでははみかん農家だった。