ステマ(ステルスマーケティング)

読み : ステマ(ステルスマーケティング)

ステルスマーケティング(略してステマ)は特定の商品やサービスの宣伝であることを消費者やユーザーにバレないように行う宣伝行為を指す。実際には企業から報酬をもらっているにも関わらず、あたかも客観的な意見であるかのようにブログや口コミサイト、掲示板などで商品やサービスの良い部分だけを宣伝・紹介する行為がステマと言われる。口コミサイトにおいて企業が報酬を支払って投稿者に良い評価を書かせ、お店の評判や印象をアップさせるといった行為が問題になっている。

日本では昔から同様の行為を「サクラ」や「やらせ」と呼んだりしているためステマとの区別が難しく明確な線引はないが、ステマは主にブログメディアや口コミサイトなどインターネットにおける宣伝行為を指して使われる。
以前から口コミにおけるやらせ行為などは存在していたが、ステマという言葉によってインターネットにおけるやらせ行為が認知されやすくなった。

商品の試供品を送ったり試食会や新商品の体験イベントなどを開いてユーザーに商品を試してもらい、ブログなどでレビューを公開する口コミマーケティングとはまた異なる。この場合は企業が良い部分だけを投稿するようにユーザーに強制するステマ的な口コミではなく、ユーザーは商品の提供を受けている旨をブログに掲載しつつ良い部分だけでなくイマイチな部分も正直に書くことができる。これがステマとの大きな違い。

ステルスマーケティングの意味・由来

ステルスは英語で「隠密、こっそり行うこと」を意味する「Stealth」に由来する。実際には企業から報酬を受け取っているが、あたかもいちユーザー・いち消費者であるかのように正体を隠しての宣伝、つまり隠密による宣伝を意味している。
レーダーに映りにくいため敵に発見されにくい航空機・ステルス機(ステルス戦闘機)も同様の意味でステルスが使われている。

ステマ騒動とは?

ステマという言葉はそれほど認知されていなかったが、2012年の初めに起こった「ステマ騒動」で爆発的に認知度が高まった。
「ステマ騒動」は2012年1月1日にアニメ制作会社・シャフトの公式サイト内に貼られたAmazonのアフィリエイトリンクが、ある大手2chまとめサイトに貼られているものと同じだと指摘されたことに端を発する。このことがニュース速報板(通称:ニュー速)で話題になり、ステマであると指摘されるまでに時間はかからなかった。

「ステマ騒動」が大きくなったのはシャフトの件だけでなく、アフィリエイトで報酬を得ている2chまとめブログに対して不満が溜まっていたことも原因のひとつとなっている。2chまとめブログが行うスレの無断転載は著作権法上は違法に該当するものの、実質的には法的に訴える手段がなく黙認された状態であったこと、無断転載していながらまとめブログの管理人はアフィリエイトで多額の収入を得ていることに常々ニュー速の住人たちは不満を感じていた。他にもニュー速のイメージを下げるようなスレのまとめ方をするという不満も重なり、これまでの鬱憤が今回の「ステマ騒動」で一気に爆発し、これまでニュー速にとどまっていた住人たちも同年1月9日午前0時をもって転載禁止ルールを設ける・ニュース速報板(嫌儲)への大移動を行うことになった。

さらに同時期に飲食店の口コミランキングサイト・食べログにおいて、ステマを行なっている業者がいると報道されたことがさらに騒動に輪をかけた。業者が投稿者に報酬を支払ってお店に高評価の口コミを投稿させる手法を用いていたことが発覚し、食べログは携帯番号認証システム、レビュアーの実績によるポイント加算制を採用することでステマ対策を行うことになった。

こうした一連の騒動からステマという言葉は一般的に認知されるようになった。結局、シャフトは「Web担当の確認ミス」との旨の告知を発表したが、ステマ騒動により商品紹介記事や口コミに対する懐疑心を強める結果となってしまった。

【参考】2ch「ステマ」戦争 人気板が住民大移動で一気に縮小、その背景の事情と心情