ALMA(ACIDMAN)
読み : アルマ
『ALMA』はACIDMANの20thシングル、および8thアルバムのタイトル名。
作詞・作曲はオオキノブオ。
【目次】
『ALMA』の由来・意味
『ALMA』は南米チリ・アンデス山中にある「ALMA電波望遠鏡」が由来。
「ALMA(アルマ)」はスペイン語で「心」「魂」「愛しい人」という意味がある。
満天の星空を想いながら曲をつくり、詩がある程度完成した際に「ALMA電波望遠鏡」のことを思い出し、意味を調べてみると自分が書いた詩とリンクしていたので曲名に。
『ALMA』のPV撮影のために「ALMA電波望遠鏡」に足を運んだ帰り、L.A.の空港でアルバム名を『ALMA』にしようと決めたそう。
そのため、アルバム『ALMA』収録曲のほとんどに「心」という言葉が使われている。
シングルのジャケット、PVに写っているのが「ALMA電波望遠鏡」。
ギターの調べが美しく、サビの壮大さに琴線を揺さぶられる。
ALMA電波望遠鏡
「ALMA」は「Atacama Large Millimeter/submillimeter Array(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)の略。
「ALMA電波望遠鏡」は東アジア(日本・台湾)・北米(アメリカ合衆国・カナダ)・ヨーロッパ・チリの諸国が共同して行なっている国際プロジェクト。直径12mの高精度アンテナ50台、「ACAシステム(高精度アンテナ)」16台をチリ・アンデス山中の標高5000mのアタカマ砂漠に設置。計66台をひとつの超高性能な電波望遠鏡として運用することでハッブル宇宙望遠鏡の10倍の視力を発揮する。
「ALMA電波望遠鏡」は世界最大のミリ波・サブミリ波干渉計であり、ミリ波やサブミリ波によってこれまでの望遠鏡では観測できなかった暗黒宇宙を見ることが可能になる。
ALMA電波望遠鏡で解明される宇宙の謎
宇宙には目には見えないけれど存在している物質があり、星と星の間にある摂氏マイナス270度の超低温の宇宙空間には何も見えないように見えるが物質は存在している。
いわゆる不可視のダークマター(暗黒物質)の観測を実現する。
「ALMA電波望遠鏡」で目に見えない物質・暗黒宇宙を観測することにより、”ビッグバン後の銀河誕生“、”惑星系誕生“、”生命の起源“といった宇宙の謎の解明に近づくことができる。
『ALMA』=「心」
例えば宇宙は137億年前に誕生したが、宇宙が7億歳のときに発した電波を「ALMA電波望遠鏡」はキャッチすることが可能。
もう存在しないと思っていた物が実は存在していた。これほどロマンを感じる話はない。
『ALMA』の歌詞にはこんな一節がある。
“彼らは昔 夜空に星を蒔いた 心を忘れぬ様に”
目に見えないけれど確かに存在するもの、つまり「ALMA」が意味する「心」。
もうそこにはないと思っていたけれど、7億前の電波のように目に見えないだけで存在し続けているもの。解釈は人ぞれぞれだが、そんなことを考えながら聴くと『ALMA』に込められた想いをもっと深く理解できそうだ。
『ALMA』のこと、そこに込められた想いが分かる非常に興味深いインタビュー。
一読の価値アリ。
→ACIDMAN 『ALMA』インタビュー