カワウソイヤァ(カワウソイヤ)
読み : カワウソイヤァ
【目次】
カワウソイヤァ(カワウソイヤ)とは・意味
『カワウソイヤァ』は、アニメ『さらざんまい』の劇中歌。新星 玲央と阿久津 真武の二人が「カワウーッ ソイヤァ!」と歌いながら踊る曲。第二皿「つながりたいけど、奪いたい」でお披露目された。
『カワウソイヤ』『カワウソイヤー』などの表記揺れがあるが、正しくは『カワウソイヤァ』である。
『カワウソイヤァ』は、動物のカワウソと祭りの掛け声「ソイヤ!」を掛けたタイトルとなっている。玲央と真武が歌っている際に、カワウソのシンボルが幾度も登場する。フェレットではない。
📣ソイヤァ! ソイヤァ!
ついに第二皿でお披露目の「カワウソイヤァ」!
フルサイズ先行配信開始&PV公開です!▼配信URLhttps://t.co/DZk92XaMxE
▼収録シングル情報https://t.co/WbdcJLkUvI#さらざんまい
▼サラっと覚えやすい!カラオケ風PV pic.twitter.com/c4ieMxjoXS
— さらざんまい (@sarazanmai) 2019年4月18日
ちなみに、玲央と真武が勤務する交番は、マンガ版では浅草皿交番であったが、アニメ版では川嘘交番に変わっている。川嘘…カワウソ…。これは何を意味するのか? パラレルワールドか?
マンガ版を読むと、冒頭で玲央が「浅草皿交番勤務の警察官」と自己紹介しているのがわかる。
なぜカッパの話にカワウソが登場するのか?
『さらざんまい』には、シンボルとしてカワウソが登場する。上述したように、『カワウソイヤァ』もカワウソと掛けたタイトルであることは明らか。
では、なぜカッパの話にカワウソが登場するのか?
ここからは推測・考察になるが、以下の3つの理由が考えられる。
カワウソは化けるという伝承
狐や狸、猫が人を化かすのは有名な伝承だが、「獺(カワウソ)は化ける」という伝承もある。
日本の文化・歴史を研究している国際文化研究センターの「怪異・妖怪伝承データベース」には、以下のように書かれている。
かわうそは猫科だから上手に化ける。一つ目小僧や六尺坊主にも化ける事ができる。
ここには人に化けるとは書かれていないが、カワウソが化けるという伝承があるのを確認できる。
※正確には、カワウソは食肉目(ネコ目)イタチ科カワウソ亜科の動物なので、ネコ科ではない。
また、「カワウソが美女に化ける」という話もある。カワウソが美女に化けるという話は、『裏見寒話』『太平百物語』『四不語録』といった江戸時代の物語・図録で描かれているそうだ。
この伝承を『さらざんまい』と結びつけると、作中ではカワウソが人間に化けている可能性が出てくる。玲央と真武の正体はカワウソなのだろうか?
あくまでも考察であるが、矢逆 一稀が吾妻 サラに女装するのは、「カワウソが美女に化ける」という伝承が元になっているのかもしれない。
カッパの正体はカワウソという伝承
「河童(かっぱ)の正体は獺(かわうそ)である」という興味深い伝承もある。室町時代の国語辞典『下学集』には、「獺が老いると河童になる」と書かれており、カワウソ=カッパ説は古くからあるようだ。
こちらは、国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧できる『下学集』の写し。2巻に該当の記述がある。
ページ左、赤枠の部分に「獺老而成河童者」と書かれている。現代語に訳すと、「獺(カワウソ)老いて河童(カッパ)に成る」という意味。
このように、古くからカワウソの正体はカッパであると考えられていたようだ。
※余談だが、ニホンカワウソは乱獲に数を減らし、2012年(平成24年)に絶滅種に指定された。
『さらざんまい』が、「カッパの正体はカワウソである」という伝承を取り入れているのであれば、作中に登場するカッパたちの正体は…という話になる。
であれば、カッパ型生命体のケッピの正体はカワウソ、という可能性も。“カッパ型”なので、元は別の生命体である可能性は十分に考えられる。
芥川龍之介の『河童』が元ネタ?
芥川龍之介の小説『河童』には、河童の仮設敵として獺(カワウソ)が登場する。
『河童』は、ある精神病患者が河童の国に迷い込むという話で、人間社会を風刺・批判した作品。本作には、獺(カワウソ)だけでなく巡査も登場するため、『さらざんまい』の世界観の元ネタになっている可能性がある。
芥川龍之介の『河童』は、青空文庫で無料で読める。
『さらざんまい』が芥川龍之介の『河童』を元にしているのであれば、カッパ対カワウソという構図が推測される。作中には「カワウソは立入禁止」という立て看板も登場しているので、カッパとは対立関係にあるのかもしれない。
※ネタバレになるので記載しないが、小説版を読めばこの答えがわかる
→さらざんまい(上) / Amazon
はたして、作中にたびたび登場するカワウソのシンボルは、何を表しているのか?
河童の正体がカワウソ説に寄せてのネタとか相変わらず飛ばしてきよる(笑)#さらざんまい pic.twitter.com/LRcbWcPA7f
— ダメレッド(OGA-SAN・ダメパパ垢) (@damepapamax) 2019年4月11日
川嘘交番=細谷宮野警官の所属・カッパの世界?でハートのマークの中にカワウソ 但しカッパの銅像があった場所には「(カワウソのマークに✕印で)立ち入り禁止」の看板
何故入れない場所があるのだろう管轄できない場所って何だろう
まだ考察までは出来ない #さらざんまい— ちょき@BLAZING!兵庫両日 (@mk_choki) 2019年4月12日
「かわうそいや」を訳すと「I love you」?
「かわうそいや」をGoogle翻訳で英語に訳すと「I love you」になるそうだ。ほんまかいな…。というわけで訳してみた。
ほんまや…。これは意図的なのか偶然なのか…。もちろん画像の改ざんなどはしていない。疑っている方はGoogle翻訳を試してほしい。
ほかにも、「ふたりはさらざんまい」とGoogle翻訳で英語に訳すと、「Two are happy」になるという情報も。「ふたりはさらざんまい」は、レオとマブのこと。ふたりがhappyであるなら…。
Google翻訳に励まされる未来。
レオマブが幸せならよかった。
ありがとう、さらざんまい。#レオマブ #さらざんまい pic.twitter.com/oRYZ8mu1jV— あわ🍧 (@awaya_oO) 2019年6月13日
玲央と真武のTwitterアカウント名・@keeponly1luvは、あるタバコの銘柄が由来となっている。その由来がまた切ない…。
詳しくはこの記事で↓
@keeponly1luv(玲央と真武のTwitterアカウント)の由来
『さらざんまい』のカワウソ関係の考察まとめ
芥川龍之介『河童』にはカッパがカエルと言われてブチ切れる理由もカワウソも巡査もぜんぶ出てくるので「さらざんまい」副読本として必須と思うけど、この小説で描かれるカッパの世界はそもそも精神病院の患者の語りであることが冒頭から明言されてたりする pic.twitter.com/b4iJ3SzioI
— Survival Strategy🌹 (@nighty_queer) 2019年4月15日
さらざんまい、これ交番のおまわりさん二人組はかわうそ系なんだよね
河童対カワウソの構図でしょ
河童は尻子玉を抜いたり返したりして
その過程でこの話では人の欲望を顕在化させて曝露する
カワウソは抜くんじゃなくて傷つけるんだよねあれはたしか
ってことは欲望を二度と修復不可にするのかな多分— dorimidori (@arisawamidori) 2019年4月11日
さらざんまい3周して思ったこと。
○吾妻サラはカワウソ(若い女・語尾がおかしい)=警官組の仲間。
○アサクササラテレビ、ローマ字の部分にヒント多すぎww
○尻子玉むしゃむしゃ喰ってるケッピ、カッパじゃない?
○主人公、春河のために犠牲になる終わりしか見えない。#さらざんまい pic.twitter.com/L3oRNSw8GT— しょゎこさん (@CureFloraBFF) 2019年4月13日
地下鉄的なアのマーク、そこらかしこ世界は愛に溢れているけどひっくり返したらカワウソだらけ、嘘だらけ
2回目見たらそんな風に感じたさらざんまい。やっぱりいいよ、素晴らしいよ。だってまずサブタイトルからして最高だもん。ぶっ飛んでるけど根は真面目。 #さらざんまい pic.twitter.com/xfG9XplUbt— Casanova_S (@CCYandB) 2019年4月15日
『さらざんまい』の主人公三人の名前の由来と、タイトルの意味(考察)はこちらの記事で解説。