黙れ小僧!

読み : ダマレコゾウ

「黙れ小僧!」は相手を一喝する時に使うセリフ。小僧とあるが大人に対しても使われる。

ただし、これはネタとして使うものなので、元ネタを知らない相手に使うと逆にキレられる恐れがあるので注意。

「黙れ小僧!」は、スタジオジブリ作品の『もののけ姫』に登場するセリフが元ネタ。本作のヒロインである、もののけ姫ことサンの育ての親である犬神・モロの君が、主人公のアシタカに放ったセリフ

このセリフが登場するのは、アシタカがモロの君に対し、サンを人間の世界に帰すように説得するシーン。

黙れ小僧

アシタカ:
モロ、森と人とが争わずに済む道は無いのか?本当にもう止められないのか?

モロの君:
人間どもが集まっている。きゃつらの火がじきにここへ届くだろう

アシタカ:
サンをどうする気だ?あの子も道連れにするつもりか?

モロ:
いかにも人間らしい手前勝手な考えだな。
サンは我が一族の娘だ。
森と生き、森が死ぬ時は共に滅びる。

アシタカ:
あの子を解き放て!あの子は人間だぞ!

モロ:
黙れ小僧!お前にあの娘の不幸が癒せるのか?
森を侵した人間が、我が牙を逃れるために投げてよこした赤子がサンだ。
人間にもなれず、山犬にもなりきれぬ、哀れで醜い、かわいい我が娘だ…。
お前にサンを救えるか!?

アシタカ:
分からぬ・・・。だが共に生きることはできる!

モロ:
フハハハハハハ!
どうやって生きるのだ?
サンと共に人間と戦うと言うのか?

アシタカ:
違う!それでは憎しみを増やすだけだ!

モロ:
小僧、もうお前にできる事は何もない。
お前はじきに痣(あざ)に食い殺される身だ。
夜明けと共にここを立ち去れ。

モロの君は赤子の時に生贄として差し出されたサンを娘として愛し育て、自分たちの都合でサンを捨てた人間たちに怒りの感情をいだいていた。そうした事情をよく知らずに口を挟んできたアシタカに対し、モロの君は「黙れ小僧!」と一喝。

「黙れ小僧!」に続くセリフには、娘であるサンへの愛情と無知なアシタカに対する嘲笑、自分勝手な人間たちへの怒りが込められている。モロの君の声を担当した美輪明宏の迫力ある演技と相まって、「黙れ小僧!」は『もののけ姫』を代表する名シーンのひとつとなった。

ネット用語としての「黙れ小僧!」

「黙れ小僧!」はネットスラングとしても広く使われていて、「黙れ小僧!お前に○○を救えるか!」というようにセリフの一部を抜き出して使われることも多い。

以下のようにモロの君のセリフを全文改変する使い方もある。

「黙れ小童!」との違い

黙れ小童(こわっぱ)!」という似たようなセリフがあるが、そもそも元ネタが異なる。「黙れ小童!」の元ネタは大河ドラマ『真田丸』で室賀正武が放ったセリフ。

意味も字面もほぼ同一のセリフだが、元ネタが違うので注意されたし。まあどちらでも意味はあまり変わらないが。

「黙れ小僧!」は作中で一回だけ登場したセリフだが、「黙れ小童!」は繰り返し登場する。

室賀正武(演:西村雅彦)は、真田信之(演:大泉洋)に毎度「黙れ小童!」と一喝するのがお決まりに。第49話では室賀正武の息子である久太夫(演:アンジャッシュ児嶋一哉)に対し、真田信之が「黙れ小童!」返しをするというシーンもある。

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