ヒュッゲ(hygge)

読み : ヒュッゲ

ヒュッゲ(hygge)とは・意味

ヒュッゲ(Hygge)は、デンマーク語で「ほっこりする空間」「居心地のいい空間」といった意味の言葉である。ヒュッゲはデンマークの人たちが大切しているライフスタイルを表す言葉で、居心地のいい空間で家族や恋人、友人たちと家でゆっくり過ごそうという考え方、またはその文化を指す。

北欧に位置するデンマークは冬の期間が長く、家で過ごす時間が長い。気候的には決して恵まれているとは言えないが、そんな厳しい環境だからこそ、家の中での過ごし方を工夫し、幸せな暮らしを送るために、ヒュッゲという考え方が生まれたのだろう。

2016年度版の「オックスフォード辞典」に新単語として「hygee」が追加され、「ヒュッゲ」=「心地よさを感じさせること」「幸福度の質」と解説している。

ヒュッゲ-365日「シンプルな幸せ」のつくり方

デンマークは、「世界幸福度ランキング」で毎年上位にランクインしており、2018年はフィンランド、ノルウェーに続いて3位であった。幸福度ランキングでは北欧の国が上位に入ることが多い。

デンマークの「ヒュッゲ」の他に、スウェーデンでは「ミューシグ(Mysig)」、ノルウェーでは「コーセリ(Koselig)」など、「居心地のいい空間で心地の良い時間を過ごす」という考え方を表す言葉がある。

北欧の国は社会福祉が充実していることも幸福度が高い理由のひとつに挙げられるが、冬の長い北欧では、寒い環境にあるからこそぬくもりを大事にし、家の中で快適に過ごそうという考え方が暮らしに根付いているのだろう。

ヒュッゲ(hygge)がデンマーク国外でも注目される

デンマーク発祥のヒュッゲは欧米を中心に注目を集めていて、日本でもヒュッゲ関連の書籍が多数出版されるなど、世界的にブームになりつつある。

Instagramで「#hygge」のハッシュタグで検索すると、400万件以上ヒットする(2018年12月時点)。それだけヒュッゲが注目されている証であり、みな幸福度の向上を求めているということなのだろう。

ヒュッゲには決まったやり方があるわけではないが、たとえば、キャンドルを付けて音楽を聴いたり、暖炉の前で本を読んだり編み物をしたり、一人でゆったりと時間を過ごすのもひとつのスタイル。

休日は外食せずに家で食事を楽しんだり、ホームパーティーを開いて友人たちと会話を楽しんだりするのもヒュッゲ。

北欧家具や北欧食器、北欧雑貨はぬくもりのあるデザインが特徴だが、これもヒュッゲのひとつと言えるだろう。北欧インテリアはデザインがシンプルなものが多いが、北欧の持つ優しい空気感をまとっていて、女性を中心に人気がある。

ヒュッゲは暮らしや人生の考え方でもあるため、心にゆとりを持ち、見栄や虚勢を捨てて自然な自分の姿で生きようと考えることも大事。忙しない現代社会だからこそ、居心地のいい空間で心地の良い時間を過ごす、ヒュッゲのような考え方が必要とされるのだろう。

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