ネット流行語大賞2012の元ネタまとめ

読み : ネットリュウコウゴタイショウ2012のモトネタユライマトメ

12月7日に集計結果が発表されたネット流行語大賞2012。

ネット流行語大賞は2007年からスタートしており、その年ネット上で流行した言葉に対して投票が行われる。2012年は9万以上の投票により選ばれた。2ch、ニコニコ動画、Twitterなどで流行している言葉が多いが、特定の場所でしか使われていない言葉も多く、「見たことない」「流行ってない」「なんで◯◯が入ってない」などの声も多い。

2012年は金賞に「ステマ」銀賞に「(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!」銅賞に「┌(┌ ^o^)┐ホモォ…」が選ばれた。
よく見聞きした言葉からこれなに?ネット用語か?という言葉まで、言葉の意味や元ネタをまとめてみた。


ステルスマーケティング(略してステマ)は特定の商品やサービスの宣伝であることを消費者やユーザーにバレないように行う宣伝行為を指す。実際には企業から報酬をもらっているにも関わらず、あたかも客観的な意見であるかのようにブログや口コミサイト、掲示板などで商品やサービスの良い部分だけを宣伝・紹介する行為がステマと言われる。口コミサイトにおいて企業が報酬を支払って投稿者に良い評価を書かせ、お店の評判や印象をアップさせるといった行為が問題になっている。

なぜ流行したのか?

ステマという言葉はそれほど認知されていなかったが、2012年の初めに起こった「ステマ騒動」で爆発的に認知度が高まった。
「ステマ騒動」は2012年1月1日にアニメ制作会社・シャフトの公式サイト内に貼られたAmazonのアフィリエイトリンクが、ある大手2chまとめサイトに貼られているものと同じだと指摘されたことに端を発する。このことがニュース速報板(通称:ニュー速)で話題になり、ステマであると指摘されるまでに時間はかからなかった。

「ステマ騒動」が大きくなったのはシャフトの件だけでなく、アフィリエイトで報酬を得ている2chまとめブログに対して不満が溜まっていたことも原因のひとつとなっている。2chまとめブログが行うスレの無断転載は著作権法上は違法に該当するものの、実質的には法的に訴える手段がなく黙認された状態であったこと、無断転載していながらまとめブログの管理人はアフィリエイトで多額の収入を得ていることに常々ニュー速の住人たちは不満を感じていた。他にもニュー速のイメージを下げるようなスレのまとめ方をするという不満も重なり、これまでの鬱憤が今回の「ステマ騒動」で一気に爆発し、これまでニュー速にとどまっていた住人たちも同年1月9日午前0時をもって転載禁止ルールを設ける・ニュース速報板(嫌儲)への大移動を行うことになった。

さらに同時期に飲食店の口コミランキングサイト・食べログにおいて、ステマを行なっている業者がいると報道されたことがさらに騒動に輪をかけた。業者が投稿者に報酬を支払ってお店に高評価の口コミを投稿させる手法を用いていたことが発覚し、食べログは携帯番号認証システム、レビュアーの実績によるポイント加算制を採用することでステマ対策を行うことになった。

こうした一連の騒動からステマという言葉は一般的に認知されるようになった。結局、シャフトは「Web担当の確認ミス」との旨の告知を発表したが、ステマ騒動により商品紹介記事や口コミに対する懐疑心を強める結果となってしまった。

●「ステマ」は2012年のネット流行語としては多くのネットユーザーが納得している。2012年と言えば「ステマ」


銀賞:「(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!」とは

(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!はネット上で使われる謎の掛け声とそのAA
ニコニコ動画の一部の動画などで使われるためあまり目にすることもないが、動画によっては弾幕となる。
挨拶に使ったり言葉につまった時に使ったり、特に意味がないのでいつでも使える、らしい。

(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!の元ネタ

元ネタはアニメ『這いよれ!ニャル子さん』のオープニング曲「太陽曰く燃えよカオス」における歌詞(?)
『這いよれ!ニャル子さん』は逢空万太によるライトノベルが原作であり、2012年4月からテレビ東京などで放送された。主人公の「ニャル子」はクトゥルー神話に登場する「ニャルラトホテプ」であり、そこから「ニャル子」という名前になっている。つまり「にゃー!」というのは猫の鳴き声ではなく、このニャルラトホテプ的な何かの叫びだと思われる。

そしてこの歌詞だか叫びだかよくわからない「うー!にゃー!」をアニメのプロモーションビデオで聞いたネットユーザーがモンスターハンターのアイルーのAAである「(「・ω・)「きゅっ (」・ω・)」きゅっ (「・ω・)」きゅっ (/・ω・)/にゃー」というAAを連想し、これとアイルーAAとを組み合わせて「(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!」というAA」を作成。それをTwitterでつぶやいたものが広まることとなった。

(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!がなんとなく中毒性があるのは動画を見れば感じられるかも。

●銀賞の「(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!」は元ネタとなっているアニメ自体が「ステマ」だとも言われ、金賞と合わせ技じゃねーか。という声も


銅賞:「ホモォ…┌(┌ ^o^)┐」とは?

ホモォ…┌(┌ ^o^)┐はその言葉どおりホモに対して使われる言葉、AA
「ホモォ…┌(┌ ^o^)┐」という表記以外にも「ホモォ」と言葉だけで使われることもある。
左を向くと「┌(^o^ ┐)┐ホモォ・・・」こうなる。
主に「ホモ」や「腐女子」を感じさせる状況の時に使用され、「アッー!」や「うほっ」等と共に見かけることも多い。

ホモォ…┌(┌ ^o^)┐ の元ネタ

この言葉は2012年4月14日に誕生した。

発端となったのはTwitterでとある人が「ホモを求める腐女子のgifアニメ作りました。ほんの冗談なんで怒らないでください。」という言葉と共にアップしたgif画像であった。リュックを背負ったタマゴ型の生物が「ホモォ…」と言いながら4足歩行で歩くというgif画像であった。つぶやきの説明の通り、腐女子がホモを求めて歩いている様を描いているということだった。「ホモォ…」はこの生物の鳴き声らしい。

ホモォ

このなんでもないgif画像がリツイートされるなどして話題となり、あっという間にTwitter上で拡散。一時はTwitterのトレンドに「ホモォ」が入るほどの人気ぶりとなった。シンプルなキャラクター(?)でありながらもどこか可愛らしい、しかし動きはキモい。いわゆる「キモカワイイ」存在としてTwitterだけには収まらずネット上の様々な場所で見られるようになり、AA、アニメ、CG、曲、動画など様々な広がりを見せた。

●Twitter発祥でTwitterとニコニコ動画で主に流行した、2ch住民にとってはそれほど?という印象か


4位:「ナマポ」とは?

「ナマポ」は生活保護のこと。「生活保護」を略した「生保」をそのまま読んだものである。生活保護が不要であるはずなのに受給している人間に対しての蔑称としても使われている。

「ナマポ」が大きな話題となったきっかけは2012年5月頃に大きな話題となったお笑い芸人河本準一の親族による不正受給疑惑であろう。それ以前から生活保護の不正受給については大きな問題となっていたが、河本に感する騒動によって火がついた印象が強い。以降河本はネットでは「ナマポ芸人」とも呼ばれ嫌われている。

●大きな話題となったのは確かだが、ネット流行語というより世間の関心事という感もある。ユーキャンの新語・流行語大賞では「差別や悪意を助長する」ということで対象外とされた。


5位:「(震え声)」とは?

(震え声)は主に2chのなんJ(なんでも実況J)という板にて使われる言葉で、何かの発言の語尾に付け加えられる。震え声になってしまうほど自信のない発言をする時などに使われる。そもそも間違っていると自覚していることを書き込む時にも使われる。ただし元ネタからするとこれは誤用であり、本来は武者震いをしているような時に使われるようだ。

(震え声)の元ネタ

なんJではこのように語尾に()を付けるスタイルでいろんな言葉が使われる。他には(迫真)(便乗)(棒読み)(難聴)(乱視)などがあり、勝手に生まれたものもあるが基本的には「真夏の夜の淫夢」というゲイビデオが元ネタとなっている。このビデオに関しては「アッー!」の記事を参考にしていただきたい。


6位:「ゴリ押し」とは?

これは元ネタもなにもない、言葉通りであり解説も不要だろう。主に実力や容姿を伴わずに事務所などからの猛プッシュを受ける芸能人を指す。昔から「ゴリ押し」と呼ばれる有名人は数多くいたが、2012年は特に「剛力彩芽」や「指原莉乃」などが「ゴリ押し」と言われることが多かった。

●この言葉も一般的に広く使われていることから「ネット流行語」なのかという疑問がちょっとある。だがよく目にしたのも確かであった。


7位:「強いられているんだ! 」とは?

「強いられているんだ」は2011年19月から2012年9月まで放送されたアニメ『機動戦士ガンダムAGE』の登場人物イワーク・ブライアの言葉。

イワーク・ブライアが第6話にて主人公に対して言ったのが

「そうだ。意味なんてない。”上”のヤツらは裕福な生活をおくりながら、くだらない思想をぶつけ合っている。俺達は、そのしわ寄せでこんな生活を……強いられているんだ!(集中線)」

という言葉であった。

シリアスなシーンだが集中線を用いてイワークのキャラをアップにすることでで多くの視聴者の心を掴んだ。

何かを強いられている時に使われる。「強いられているんだ!」単体での使用も多いが「強いられているんだ!(集中線)」と、セットで使われることも多い。また、(集中線)のみで使われることもある。

●2011年からの放送であり、使われたのも2012年前半がほとんどで、後半にはあまり見かけなくなっていた。


8位:尖閣諸島

これについては特にここで説明することもないだろう。

●確かによく話題にはなったが、ネットの流行語かというと…。他の言葉の中ではちょっと違和感がある。


9位:シャバドゥビタッチヘーンシーン!!

シャバドゥビタッチヘーンシーン!!はネットで流行した謎のフレーズ、「シャバドゥビタッチヘーンシーン!!」と半角カタカナで書かれることが多い。
「シャバドゥビタッチ◯◯」と◯◯になんでも好きな言葉を突っ込んで使うことができる。

「シャバドゥビタッチヘーンシーン!!」の元ネタ

この一見謎のフレーズはテレビ朝日系で放送されている特撮ヒーロー『仮面ライダーウィザード』の変身時の変身待機音というもの。

よくわからない言葉、テンション、リズムなど一度聞いただけで頭に残るそのインパクトは絶大で、2012年9月の放送開始から瞬く間にネットで拡散した。Twitterでは意味もなくつぶやかれることも多く、「なう」の代わりのような感じで「シャバドゥビタッチ◯◯」が使われることも。

「シャバドゥビ」というのはジャズなどで歌手が口ずさむフレーズで、ノリノリであることを表現しており、深い意味はないとのこと。変身時にこの謎の掛け声が流れるのは元々長い詠唱だった魔法を使うための呪文を符号化し再構成したものであり、つまりは「呪文」ということのようだ。「シャバドゥビタッチヘーンシーン!!」という掛け声なしには魔法は使えない、変身できないということになる。
一度聞くと頭から離れないリズム感の良さから様々なRemixやMAD動画なども作られどんどん拡散していった。

●Twitterやニコニコ動画ではヒットしたようだが、2ch住民にとっては馴染みのないフレーズ。9月からの放送であり、投票時期に放送中であったということがランクインした大きな理由でもある。


10位:「テヘペロ」とは?

「てへぺろ」は“てへっ”と笑いながら”ぺろっ”と舌を出す仕草を意味している。
顔文字の(・ω<)が添えられることが多く、他には「てへぺろ☆」「てへぺろ☆(・ω<)」といった表記も見られる。何かを間違えた時、失敗した時、相手をイラつかせた時などに(かわいい)女性が「てへぺろ(・ω<)」と言うことで許される空気になる。使い方を誤るとさらに相手をイラつかせることになるため、「かわいいから許してやろう」と相手に思わせられることが前提条件で使う。

「女子中高生ケータイ流行語大賞2011」の銀賞、「声グラwebが勝手に選ぶ流行語2009」に選ばれた。

てへぺろ(・ω<)の元ネタ

てへぺろ(・ω<)は声優・日笠陽子(「けいおん!」秋山澪役)が考えた言葉。持ちギャグとして自身のブログやラジオで使い、徐々に広まっていった。
2009年07月14日のブログ記事に「てへぺろ(・ω<)」という言葉が見られる。おそらくこれが最初の「てへぺろ(・ω<)」、なのだろう。

「てへぺろ」は2009年より使われていたが、2012年にソフトバンクのCMでトリンドル玲奈が使ったことで一般的にも認知度が広まっていった。

●なぜかカタカナで「テヘペロ」と表記されている。以前から使われていただけに今更感はある。


11位:「つまんねー事聞くなよ!」とは?

つまんねー事聞くなよ!はネット上で使われる文字通り「つまんねー事」に対するツッコミフレーズ、またそのAA。
非常に使いやすいフレーズであるため広く使われた。

つまんねー事聞くなよ!の元ネタ

元ネタはアニメ『じょしらく』の登場人物蕪羅亭魔梨威(ぶらてい まりい)のセリフ
『じょしらく』は別冊少年マガジンに連載の久米田康治・ヤスによるギャグ漫画が原作のアニメで、少女達による女子落語をテーマとしている。蕪羅亭魔梨威はその中心的な存在であり作中のツッコミ役であり、「つまんねー事聞くなよ!」は彼女の口癖である。頻繁に発することから作中では他のメンバーから「伝統芸」と呼ばれている。


つまんねー事聞くなよ1
つまんねー事聞くなよ2


12位;「遠隔操作ウイルス」とは?

2012年に起こったインターネットを介した事件のこと。
2ちゃんねるやしたらばなどといったネット掲示板に持ち主とは別の人間が遠隔操作によって犯罪予告を行われた。書き込みをしたとして四人が逮捕されたが、容疑者は見に覚えがなく当然容疑を否認。しかしこのうち二人の男性は容疑を認めてしまう。しかしその後パソコンからウイルス感染が発覚し、真犯人が名乗りでたことなどによって「遠隔操作」が明るみになった。
そういったウイルスの存在はもちろんだが、警察の捜査や取り調べについても大きな問題となった。

●こちらもテレビでも報道されるなどネットだけでなく社会的な問題となった。犯行の現場が2chなどであったことで2chでも大きな話題となった。


13位:「うははーこうしてやる~あはは~~~」とは?

「うははーこうしてやる~あはは~~~」はネットで流行しているフレーズ…らしい。
13位に選出されたが、いたるところで「これなに?」と言われている謎のフレーズ。
2ch住民、ニコニコ動画の住民、Twitter民など住み分けはあるので、知らない言葉が誰でもいくつかはあるものの、これについては殆どの人が知らない、どこで流行っているのか謎なのである。

「うははーこうしてやる~あはは~~~」の元ネタ

元ネタとなっているのは2008年に2chの猫について語らうスレでの書き込み。

591 :ななしのいるせいかつ:2008/06/13(金) 23:03:32
買い物行こうと道歩いてたら近所の家の前から
うははーこうしてやる~あはは~~~」と楽しそうな声が。
チラッと声のする方向を見たら
お姉さんが地べたに寝っ転がって猫に添い寝してモフモフしてた。超笑顔で。
・・・そこ地面ですよ?いや、道路じゃないし貴女の家の敷地内だけど
誰にも迷惑かけてないけど、汚れちゃいますよ?
俺の視線に全く気付かず、お姉さんは猫と戯れまくり心底嬉しそうに
「気持ちいいですか?ここですか?」と猫をモミモミ。
「うちの子になりますか?なっちゃいますか?どうですか?」と猫に必死に語りかけてた。

たまにしか見かけないお姉さん。
キリッとした印象だったのに・・・そんなキャラだったんですか・・・。
俺も猫さん好きだが地べたで添い寝は無理だ・・・。

内容からしてノラ猫をモフモフして戯れるお姉さんの話のようである。随所を改変してコピペの様に使われているようだが、元ネタを知っている人が少なすぎるためあまり面白みを見い出せない。
なぜ2008年の書き込みが今更?どこでこれが流行(?)したのか、なぜネット流行語大賞に入っているのか、いろいろと謎が多いフレーズである。

●多くの人が「聞いたことがない」このフレーズ。誰が投票したんだろうか…。

14位:「ワイルドだろ」とは?

説明するまでもないが、お笑い芸人スギちゃんのギャグである。
ユーキャンの新語・流行語大賞でも年間大賞として選ばれた。ただし「ワイルドだろ」ではなく「ワイルドだろぉ」である。

●世の中では大いに流行ったのは確かだが、ネットでは流行したとは言いがたいような…


15位:「わたし、気になります」とは?

「わたし、気になります」はネットで使われるフレーズ、AA。
文字通り気になることがあった時に使われる。

わたし、気になります

「わたし、気になります」の元ネタ

「わたし、気になります」は米澤穂信の推理小説『〈古典部〉シリーズ』またはこれを原作としたアニメ『氷華』のヒロインである千反田えるの口癖。
千反田えるはいいとこのお嬢さんであり、清楚な容姿をしているが、何かに違和感を感じたり興味を惹かれると「わたし、気になります。」と言ってその好奇心を止めることができなくなる。あまりの好奇心に周りを巻き込んで行く。
アニメのヒットと共に決め台詞であり多くの人の印象に残るフレーズとして広く知られるようになった。また千反田えるというキャラクターも高い人気を集め、「えるたそ〜」と呼ばれ愛されている。

●「えるたそ〜」の方がよく見かけたような気もする。


16位:「ネトウヨ」とは?

これも説明不要か。「ネトウヨ」とは「ネット右翼」のことであり、ネット上で得た知識だけで右翼的な発言をする人に対して使われる言葉。しかし、実際には主に韓国に対して批判的な発言をすると「ネトウヨ」扱いされることが多く、実際の「右翼」とはかけ離れた意味になっている。

●もはやネットでは一般化しているような言葉でもある。2012年よりも前から使われていたような気もする。


17位:「Anotherなら死んでた」とは?

「Anotherなら死んでた」はニコニコ動画などでよく使われる言葉
なんでもないような出来事に対して使用される

Anotherなら死んでたの意味・元ネタ

まず『Another』というのは綾辻行人の小説、およびそれを原作としてアニメ作品のことである。Anotherはホラー・ミステリー小説であり簡単に言えば呪い的なものによってどんどん人が死んでいくという物語。

そういうわけで登場人物がどんどん死んでいくわけだが、それが明らかな殺人であったり事故というわけではなく、何気ない行動で死んでしまうのである。あまりにちょとしたことで人が死んでしまうことから、他のアニメやドラマなどの実況の際になにかにつけて「Anotherなら死んでた」と書き込まれるようになった。他のアニメではなんでもないシーンでも『Another』だったら間違いなく死んでいただろう、という意味。「Anotherなら」と縮めて書かれることも多い。

あまりに日常的な行動の中で死んでしまう様はまるで、わずかな段差で死に至るスペランカーのようである。

18位:「iPS細胞」とは?

iPS細胞とは人工多能性幹細胞のことであり、英語では『Induced pluripotent steam cells』である
人間の体細胞に遺伝子を導入することで培養することで、組織や臓器の細胞に分化、増殖する能力を持ち、病気の原因解明、新薬の開発、細胞移植治療などに役立つと期待されている。
世界で初めてiPS細胞を作り出すことに成功したとして京都大学の山中伸弥教授が25年ぶりにノーベル医学生理学賞を受賞した。

iPS細胞の由来

「iPS」というのは『Induced pluripotent steam cells』の略であるが、気になるのはなぜ最初の『i』が小文字なのかという点。
これを名付けた山中教授は、ES細胞(胚性幹細胞)が2文字なのでそれに近づけようとしたこと、そしてヒット商品であったAppleの『iPod』にあやかり、iPodのように広く普及するようにという願いを込めてあえて『i』を小文字にしたのだという。

Apple製品の『i』の意味についてはコチラ

●「iPS細胞」自体は世間の関心事であるが、ネットではどちらかというと世界初のiPS細胞を使った治療をしたという嘘をついた森口氏が面白いと話題になった。

19位:「カイエン青山」とは?

「カイエン青山」はプロ野球選手、斎藤佑樹選手のことである。

カイエン青山の元ネタ

これはプロ野球、北海道日本ハムファイターズの斎藤佑樹自身の発言が元ネタである。
2011年に放送されたTBSテレビ「情報7daysニュースキャスター」の斎藤佑樹密着取材において、車内でのインタビュー中に道行くポルシェを見つけた斎藤佑樹は「カイエン乗りてぇ」と発言。さらにオシャレな青山の町並みを見て「青山に土地買うってやばいっすか?」と記者に質問。その後に「うわぁ、頑張ろう…ビッグになろう」と続けた。

単に若者が高級外車や高級な土地に憧れてそれを手にすることができるように頑張ろうとしている姿であるわけだが、これを言ったのが斎藤佑樹というのが流行した大きな理由。
言うまでもなく斉藤は「ハンカチ王子」として高校時代からスター扱いされ、大学卒業後プロ入りしたわけだが。同学年の田中将大の活躍とは大きな差がついており、マスコミで多々取り上げられるほどは活躍していないのが現状。それでも日本代表に選ばれるなど球界の客寄せパンダ状態になっている。

つまりは人気が先行しすぎてそれに伴う活躍ができておらず、「そんな事言ってる場合じゃねえだろ」「ほんとに頑張れよ」とツッコミを入れたくなるような発言だったというわけだ。過去にも斉藤は「持ってる」発言などビッグマウスな発言を多々しており、大して活躍してない割に調子に乗りすぎではないのかという目で見られている。ただ、叩かれているというよりは面白がられているという感じか。

下記の画像と共に広まったことでこのフレーズが広く使われるようになり、「カイエン青山」は斎藤佑樹のニックネームにもなっている。斎藤佑樹というと「さいてょ」が広く使われているが、こちらも定着しそうである。

ちなみにカイエンというのはポルシェが販売しているSUVカーで、ポルシェ公式サイトによると定価は763万円(税込)カイエンターボSになると2千万円近くになる。カイエン(Cayenne)とはドイツ語で「赤唐辛子」を意味する。つまり「カイエン青山」は「赤唐辛子青山」であり。だかだかよくわからないことに。

うわぁ頑張ろう

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