インド人を右に
読み : インドジンヲミギニ
「インド人を右に」は、その言葉の通りにインド人を右にしたい時に使う言葉…ではなく、「ハンドルを右に切る」ことを意味する。「インド人を右に」=「ハンドルを右に切る」となった由来は以下で解説。
【目次】
インド人を右にとは – 元ネタ
なぜ「インド人を右に」が「ハンドルを右に切る」を意味するのか?それはあるゲーム雑誌の誤植に由来する。
ゲーム雑誌『ゲーメスト』(1986~1998年まで発行)にてアーケードゲーム『スカッドレース』の攻略法が掲載された際、手書きの原稿に書いてあった「ハンドルを右に」という箇所を「インド人を右に」と読み間違えて写植してしまった。この明らかな誤植を元ネタとして「インド人を右に」という用語が生まれた。
※後述するが、『ゲーメスト』は名誤植が多い雑誌で有名だった。中でも「インド人を右に」は『ゲーメスト』を代表する名誤植に挙げられる。
こちらが実際に誌面に掲載された「インド人を右に」。確かに「くお~!!ぶつかる~!!ここでアクセル全開、インド人を右に」と書いてある。ぶつかるのにアクセル全開でインド人を右にするなんてシュールすぎる。
※左コーナーですがドリフト走行をするためハンドルを右に切ります。
原稿の字が汚すぎて読み間違えたのだろうけど、写植を担当した人はレースゲームで「インド人を右に」という謎の攻略情報に疑問を感じなかったのだろうか。
ゲーメストは他にも『餓狼伝説』を『餓死伝説』『飢餓伝説』と掲載したり、
「鍵盤を示すバーが途中で消える」→「鍵盤を示すババーが途中で消える」といった誤植も。
「神のみぞ知る」を「神のみそ汁」と誤植したことも。「神のみそ汁」があれば一度飲んでみたいものだ。
また他にも、「しゃがみ大パンツ」「こんなのはあたたり前」といった、絶妙な誤植が多い。出版前に誰か気づけよ。
インド人をキレイに!!
「インド人を右に」という名誤植を生み出したゲーメストの廃刊から約20年。「インド人をきれいに!!」という新たなインド人誤植が爆誕した。
その誤植の元ネタがこちら。
泥だらけの手で運転した者がいたため職場の車に注意書きを貼ったら「ふぁるさん、インド人をキレイに」って何ですか?って言われた。
自分の字の汚さで20年来の疑問、忘れていたどうでも良い事だったけど解けた瞬間だった。 pic.twitter.com/AZfftYFUAd
— ふぁるくらむ (@fulcrum_mig29) 2018年5月18日
「ハンドルをきれいに!!」と書いたつもりが、「インド人をきれいに!!」と読まれてしまったというもの。
しかもインド人を右にと同じようにハンドルが右に切れている。ツイートした本人が右に切ったわけではなく、そのメモを貼った車に乗った職場の後輩がハンドルがインド人に見えると指摘したようなので、その後輩はインド人を右にのネタを知っていた可能性がある。
「インド人を右に」の誤植を生み出した原稿がどのような書き方だったのかはわからないが、上記のツイートのように「ハ」と「ル」の書き方が特徴的、もしくは角度によって「ハ」が「イ」に、「ル」が「人」に見え、「ハンドル」→「インド人」と勘違いしたのだろう。
インド人を右にした後はインド人をキレイに!!
ウリアッ上の元ネタ
「ウリアッ上」もゲーメストの誤植が元ネタになっている。『ストリートファイターⅡ』の攻略解説においてキャラクターの「ザンギエフ」を「ザンギュラ」、技名の「ラリアット」を「ウリアッ上」と誤植。ゲーメストによって読み方が分からない「ウリアッ上」という名誤植が生み出された。
崩拳
『鉄拳』シリーズのキャラクター、ポール・フェニックスの技のひとつ「崩拳」にもゲーメストらしい誤植がみられる。
この誤植にはツッコミどころが2つある。
まず1つ目は「よく潰されたり、するが、」の部分。
「よく潰されたりするが」でいいのに、なぜか「、するが、」と区切っている。
もう1つは最後の一文。
「ガードさせれば反撃は受けない!反撃を受けたりする。」
どっちやねん。反撃は受けへんのちゃうんかい。誤植というより国語力の問題のような気もするが。