信じられん馬鹿共だヨ

読み : シンジラレンバカドモダヨ

「信じられん馬鹿共だヨ」は、その言葉通り「信じられない馬鹿」を見た時に使うフレーズ。「馬鹿共」となっていることから、対象は1人ではなく複数であることが多い。

国だったり、政党であったり、スポーツチームだったり、最近の若者だったりといろんな集団を対象にして使うことができる。

信じられん馬鹿共だヨの元ネタ

このフレーズは、マンガ『BLEACH』の登場人物・涅マユリのセリフである。

同作品の最終章である『千年血戦篇』において、滅却師(クインシー)の襲撃を受けた尸魂界。護廷十三隊一番隊副隊長の雀部を殺されるという痛手を負う。

5日後に尸魂界は殲滅される」という宣戦布告を受けた護廷十三隊は、隊長を招集し対策を講じる。その集まりの中で十二番隊隊長の涅マユリは、相手は「卍解を封じる、あるいは無力化する手段を持っている」ことについて話しだす。

しかし、このマユリの話しを「もうよい」と遮ったのが総隊長の山本元柳斎重國。それよりも「奴等の根城は何処に在るのか」と問い、それがわからないとなると「直ちに全霊全速で戦備を整えよ、二度と奴等に先手など取らせてはならぬ!」と怒りの表情で檄を飛ばすのであった。

その後、クインシーが侵攻を開始。護廷十三隊は隊長格が対応するのだが、砕蜂、日番谷、狛村、白夜の4人が卍解を使用、そしてそれをあっさりと敵に奪われてしまうのである。

事前に「卍解は封じられる」という情報があったのにも関わらず、卍解を使い奪われた4人に対しマユリが言い放ったのが、「何故こちらの解析が済むまで待てなかった!!信じられん馬鹿共だヨ!!」だった。

このフレーズは、マユリが言うように解析を待たずに卍解を使用し奪われた4人、忠告を遮った総隊長の山本、ひいては護廷十三隊そのものの無能ぶりを表す言葉としてよく取り上げられる。

隊長たちは本当に無能なのか

ネットでは「護廷十三隊に◯人無能がいるよな」のような話題が多く持ち上がり、ことさらこの一件を引き合いに隊長たちは無能だと馬鹿にされているが、実際に卍解を使用した隊長たちもなんの考えも無しに卍解を使ったというわけではない。

白夜は副隊長である恋次と共に戦い、「私の卍解が封じられたら、兄の卍解で倒せ」と話す。敵が卍解を封じる何らかの手段を持っていることは把握しているが、かといって卍解無しでは倒せるような相手でないことも認識しており、自分が卍解を使うことでどのようにして封じるのかを見、それを破る術を編み出すことが戦いの鍵になる、と話している。

これは他の隊長も同じで、狛村は射場と、日番谷は乱菊と、砕蜂は大前田とそれぞれ副隊長と共に戦い、同じことを話している。なお、砕蜂は自信に満ちた表情で「封印されるより迅く殺してしまえば、何の問題も無いのだがな!」と言い放っている。

このように4人も卍解が封じられることは理解した上で、それなりに対策を考えて卍解を使用している。

敵がマユリの解析が済むのを待ってくれるはずもないわけで、自分を犠牲にしてでも敵を倒そうという気概は称賛に値するのではなかろうか。京楽も「遅かれ早かれ犠牲になるしか無かったって訳さ 誰かが 必ずね」と話している。 

が、しかし

卍解を奪われた4人とその副隊長たちは「な……」「何が起こったの?」「これは……」「嘘だろ……」とまるで知らなかったようなリアクション。これは卍解が「封印される」のではなく「奪われる」という新事実に対しての反応だとも取れるが、その直後日番谷は「絶対に卍解を使うな!!」と発言。白夜も、卍解を使おうとした恋次に対して「やめろ!!兄まで…卍解を奪われてはならぬ…」と卍解の使用を止めている。先程の「私の卍解が封じられたら、兄の卍解で倒せ」とはなんだったのか…。

この後の恋次の「どうやって戦えばいいんだ!!」に全てが集約されている。

最終的には、こういった展開にしてしまった作品そのものの被害者だという声も少なくない…。

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