何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!
読み : ナニガキライカヨリナニガスキカデジブンヲカタレヨ
「何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!」は、『ONE PIECE』のルフィが発した言葉のように見せかけたコラ画像である。先に解説しておくと、ルフィのセリフが元ネタではない。
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何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!の元ネタ
「何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!」の元ネタは、西 公平のマンガ『ツギハギ漂流作家』の主人公・吉備 真備(きびの まきび)のセリフ。このセリフが発せられたシーンの解説は後述。
パット見、『ONE PIECE』のルフィに似ているからかルフィがこのセリフを発しているコラ画像が作られ、元ネタを知らずにルフィのセリフだと勘違いする人も。さらに、バンダイナムコゲームスが2014年3月19日に発売したPS3/PS Vitaソフト『Jスターズ ビクトリーVS』で、ルフィのセリフとして「何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!」が追加されている。繰り返すが、元ネタはルフィのセリフではない。これはスタッフがネタとして入れたのか、それとも『ツギハギ漂流作家』が元ネタと知らずに入れたのか。おそらく前者だと思われるが、ますますどっちが元ネタかわからない状態に。
ルフィのセリフ「何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!」:『Jスターズ ビクトリーVS』より
何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!の意味
主人公の吉備 真備がなぜ「何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!」というセリフを発したのか、マンガの概要とともに件のシーンを解説する。
『ツギハギ漂流作家』は、漂流作家たちが未開の地を冒険し、「漂流録」という本を出版するという物語。
主人公の吉備 真備は、漂流録の神様と呼ばれるフジワラ・ノ・フヒトに出会ったことをきっかけに漂流作家の道を歩むことになる。この話は最終巻となる第3巻の「第20刷 七年前」から始まる真備の過去の話で書かれており、「何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!」もこの話に登場する。
真備が生まれ育った村は”犬派”と”猫派”に二分されており、”犬嫌い”と”猫嫌い”が互いに忌み嫌い合っていた。
ある日、その村を訪れた悪い旅の行商の企みにより、”犬派”と”猫派”の憎みあいが頂点に達する。戦争が勃発するかというところで真備が現れ、それぞれの派閥が守り神として崇める2つの石像をぶっ壊して1つに組み直し、村人たちにこう言い放つ。
どうしてお互いの欠点探して傷つけ合ってばっかいるだよ
百の罵声をあびせるよりも
好きなもん一つ胸張って言える方がずっとカッコイイだろ
何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!!!
ヤダ、カッコイイ。
真備のこの言葉に胸を打たれた村人たちは争いをやめ、和解するようになる。
ま、つまりはただ”犬嫌い”と”猫嫌い”の争いを止めるためのセリフだったのだけれど。
3巻で打ち切りになってしまったマンガだが、「何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!」は(唯一の)名台詞として今の使われており、ルフィが言いそうなセリフとしてコラ画像まで作られるようになった。