100万回抜いたねこれ

読み : ヒャクマンカイヌイタネコレ

「100万回抜いたねこれ」はネット上で流行しているコラ画像のこと。猫の絵の上に赤い文字が書かれている画像であり、AVやエロ漫画・同人誌など自分が何度も「抜いた」ものを紹介する際や、そのぐらい興奮する対象を見つけた際などに用いられる。

文字として書かれる際には「100万回」だが、画像の場合は「10000万回」となっている。
100万回抜いたねこれ

この画像を一つのテンプレとして様々に派生したコラ画像が作られている。

「100万回抜いたねこれ」の元ネタと初出

まずこの「100万回抜いたねこれ」の元ネタとなっているのは1977年に出版された佐野洋子作の絵本『100万回生きた猫』である。日本国内で200万部以上、中国でも100万部以上が発行されているという大ヒット絵本であり、子供の頃に読んだことがあるという人も多いはず。

100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)

この『100万回生きた猫』のタイトルをもじった言葉遊びというのは昔からよく見られたネタで、本の出版が1977年ということもあり、最初にそういったネタが登場したのがいつだったのかは定かではない。

2ちゃんで「100万回抜いた」ともじったスレとして確認できた最古のスレは2010年にモテない男性板に立てられた『100万回抜いた喪男』というスレ。しかしあくまで現在確認できた最古というだけであって、おそらくはもっと古くからネット上ではネタにされていたと思われる。

2011年の3月には「抜いたねこ」から「抜いたね これ」と変化したコラ画像に言及するツイートが見られるため、すでに画像も存在していたようだ。

2012年11月には、2ちゃんねる・ニュー速VIP板に立てられた『100万回抜いた猫って本あるじゃん?』で「100万回抜いたねこれ」の画像が貼られているので、VIPでも認知されている様子。

その後、このコラ画像はニュー速VIPを中心にエロ動画スレやエロ画像スレなどで貼られたり、スレタイになったりして地味に使われていく。
参考:ログ速

かわいそうなのは抜けない

2ちゃんではVIPを中心に広まったと思われるこのコラ画像は他の板でも貼られるようになり、2016年頃からなんJでも多く見られるように。

当初は「100万回抜いたねこれ」の画像を貼ることで「自分はこういうエロいのが好きだ」という思いを表現していたが、それが繰り返されることで「100万回抜いたねこれ」の画像そのものが「性的嗜好を表現する画像」という認識になっていく。

そういった流れから生まれたのが、「100万回抜いたねこれ」の猫に自分の性的嗜好を言わせるというコラ画像。そしてその代表的なものが「かわいそうなのは抜けない」である。文字通り女の子(男の子の場合も…)がかわいそうになるストーリーだといくら画像や映像がエロくても抜けない、という感情を表現している。
かわいそうなのは抜けない

これについても初出がいつなのかは見つけることができなかったが、2017年3月になんJで「かわいそうなのは抜けない」というスレと画像が貼られており、すでにある程度認知されていることがわかる。

「かわいそうなのは抜けない」はその主張に多くの賛同を得たことで広まったものではあるが、FANZAの調査で「寝取り・寝取られ」が全年代で1位になったことで、その意見は少数派であることが判明してしまう…。

様々なコラ画像

「かわいそうなのは抜けない」が広まったことで、これ以外にも様々なコラ画像が作成された。もともとは「抜いた」を表現していたものだったが、多くは「抜けない」を主張するような画像へと変化していった。

「汚いおっさんが出てくると抜けない」
汚いおっさん

「本番がないと抜けない」

「絵がきれいすぎると抜けない」

「原作を知らないと抜けない」
原作を知らないと

抜ける
抜ける

「抜ければなんでもいい」
抜ければ何でも

欲張りセット

画像:「100万回生きた猫」とかいう猫を美少女にして萌えアニメ風にしたら名作になりそうな物語

もはや「エロ漫画あるある大喜利」と化している。




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