ノモフォビア

読み : ノモフォビア

ノモフォビアとは、「No Mobile Phone Phobia」を略した言葉。「Phobia」は「恐怖症」という意味で、重度のスマートフォン依存症(携帯電話依存症)を意味する。

ノモフォビアは、スマートフォンなどの携帯電話端末がないと不安になる、恐怖を感じるという依存症で、特に若い世代に多くみられる症状。

スマホや携帯電話は生活になくてはならないツールだが、外出時に家に忘れてしまったり、バッテリーが切れてしまったりするのはよくあること。依存傾向にない人ならば不便を感じてもパニックに陥ることはないが、ノモフォビアにかかっていると強い不安や恐怖を感じ、ときにはパニックに陥ることもある。

ノモフォビアは世界的に問題になっている現代病ともいえる症状で、いわゆるスマホ中毒の状態になっている人が多い。

たとえば、香港の地下鉄で、スマホが動かなくなってパニック状態に陥った女性の動画が話題になったことがある。この女性は人目もはばからず取り乱し、スマホを何度も叩き、しまいには叫びながらスマホを踏みつけていた。これはノモフォビアの症状の例のひとつであるが、このようにスマホが動かなくなったり、手元になかったりすることでパニックに陥るノモフォビアの症状が表れる人が増えている。

ノモフォビア度のチェック

以下の項目に多く当てはまるほどノモフォビア=スマホ依存症の可能性が高くなる。

・食事中もずっとスマホを触っている
・友達といるときもずっとスマホを触っている
・トイレやお風呂にもスマホを持ち込む
・スマホを触っていないと落ち着かない
・スマホがない、バッテリーが切れるとイライラする
・スマホがない、バッテリーが切れると不安や恐怖を感じる
・メールやLINEの通知がないかこまめにチェックしてしまう
・テレビや映画を観ているときもスマホを触っている
・眠っているとき以外ずっとスマホを触っている
・スマホを手に持って寝ることが多い
・財布を忘れてもスマホは絶対忘れない
・着信やバイブが鳴っていないのに鳴った気がすることが多い(幻想振動症候群)
・歩きながらスマホを操作することがよくある(歩きスマホ)
・車やバイクの運転中もスマホを操作することがよくある

ノモフォビアはスマホに強い依存心があるため、スマホを触っていないと落ち着かないといった症状がみられる。友達や恋人が自分と一緒にいる間ずっとスマホを触っている場合、ノモフォビアの可能性が考えられる。「あなたといてもつまらない」と言われたらぐうのねも出ないが…。

歩きスマホや車やバイクの運転中にもスマホを操作をしてしまう人は要注意。自分だけならまだしも、人に迷惑をかけてしまうおそれがある。事故を起こしてから後悔しても遅いので、歩きスマホ、車やバイクの運転中にスマホを操作するのはやめよう。

幻想振動症候群

ノモフォビアと同じようにスマホ依存の傾向がある症状として、スマホが鳴っていないのに鳴ったように感じる「幻想振動症候群(ファントム・ヴァイブレイション・シンドローム)」というものがある。幻想振動症候群=ノモフォビアというわけではないが、頻繁にこの症状が現れるようならスマホ依存度は高いかもしれない。

振動という言葉が使われていることからもわかるように、スマホや携帯電話のバイブ機能で端末が振動したと勘違いするのが幻想振動症候群である。ポケットに入れていて、スマホのバイブが振動したと思って取り出してみたものの着信がなかった。これが頻繁に起こるのが幻想振動症候群の症状。

人のスマホが鳴ったのに自分のスマホが鳴ったと勘違いするのは、よくあることだろう。これは幻想振動症候群と判断するかは微妙なところで、ただの勘違いで一度くらいであればまあ問題ない。

ノモフォビアによる悪影響

ノモフォビアはスマホがないと不安に襲われるという以外に、こんな悪影響がある。

・睡眠障害
スマホの画面から発するブルーライトは脳を覚醒させる作用があるため、寝る前にスマホを操作すると寝付きがわるくなってしまう。寝る前のスマホ操作は体内時計を狂わせてしまう原因となり、それが続くと睡眠障害に陥ることがある。スマホにはブルーライトを軽減する機能やアプリがあるが、スマホを触ること自体が脳を覚醒させてしまうので、寝る前はスマホを触らないほうがいい。

・スマホ首(ストレートネック)
通常、頚椎(首の骨)はゆるやかなカーブを描いているのが、スマホを操作するときは首の骨がまっすぐになってしまい、その状態が続くとスマホ首になってしまう。スマホ首になると血流が悪化し、肩こりや首コリを引き起こす。

・ながらスマホによる事故
歩きながらスマホを操作する、車やバイクを運転しながらスマホを操作するといった「ながらスマホ」は事故につながる可能性が高くなる。自分では周りも意識しながらスマホを操作しているつもりでも、人間の脳は一度に2つ以上のことを処理できないため、スマホの画面を見ているときは周りが見えていない。たとえば時速60キロで走行した場合、2秒間で約33.3メートルも進むため、スマホを操作して前を見ないで運転するのはいかに危険であるかがわかるであろう。

・コミュニケーションの低下
家族や友達、恋人といるときでも常にスマホを触っていると、コミュニケーションが減ってしまう。スマホを触っていると話しかけにくいし、話しているのにこちらも向かずにスマホを触りながら返事をされると話す気がなくなる。そうしたことが積み重なるとコミュニケーションが低下してしまうだろう。

ノモフォビアを治すためにできること

・寝る前はスマホを触らない
・歩きスマホをしない
・運転中は絶対にスマホを触らない
・食事中はスマホを見ないようにする
・人といるときはスマホを見ないようにする
・必要がないとき以外はスマホを触らない
・予備のバッテリーを持ち歩かない
・ながらスマホをやめる(テレビを観ながら、映画を観ながらなど)
・ゲームアプリで遊ぶ時間を決める