グレイテスト・ショーマン

読み : グレイテストショーマン

『グレイテスト・ショーマン(The Greatest Showman)』は2017年にアメリカで制作されたヒュー・ジャックマン主演のミュージカル映画。

ヒュー・ジャックマン演じる主人公のバーナムが、様々な奇人を集めサーカスを始めるというストーリーの映画で、日本では2018年に公開され50億円を超える興行収入を記録している。

グレイテスト・ショーマンの元ネタ・モデル

映画『グレイテスト・ショーマン』で描かれている主人公P・T・バーナムというのは、実在する人物であり、その成功の物語がモデルとなっている。

バーナム

P・T・バーナムは1810年にアメリカで生まれ、商店主だった父を継いで商店主として出発し、その後事業に失敗。1835年にジョージ・ワシントンの元乳母で160歳を超えていると言われていた黒人奴隷の女性を見世物として興行師へと転身。

その後ニューヨークの博物館を買い取り、そこを「バーナムのアメリカ博物館」としてオープンし興行を始める。矮人の「親指トム将軍」やシャム双生児のチャンとエンなど「フリークス」と呼ばれる人達を見世物として高い人気を獲得、各地で巡業を行い、ヨーロッパでの巡業の際にはヴィクトリア女王にも面会。スウェーデンの歌手ジェニー・リンドと契約し、アメリカ公演も成功させた。

1965年にはバーナムのアメリカ博物館が原因不明の火災で焼失。その後、再建。

こうして見ると、映画『グレイテスト・ショーマン』がP・T・バーナムの半生をほぼそのまま映画化していることがわかる。

1871年にバーナムはフリークスやダンス、動物などを交えたサーカス「The Greatest Show on Earth」を設立。映画『Greatest Showman』のタイトルはこれが元となっている。また、「The Greatest Show on Earth」は1952年に同タイトルで映画かされており、放題は『地上最大のショウ』となっている。

こちらが『The Greatest Show on Earth(地上最大のショウ)』トレイラー。

実際のP・T・バーナム、その後

映画『グレイテスト・ショーマン』が最終的にどうなったかについてはネタバレになるので割愛するが、映画では描かれなかったP・T・バーナムの実際のその後はどうなったのか。

「地上最大のショウ」は全米で興行を行ったことから、その移動手段として「興行列車」を発案。以降サーカス列車は他のサーカス団にも採用された。

興行師として以外にもバーナムは地元コネチカット州の衆議院に立候補し当選、4期にわたって議員を務め、その後同州にあるブリッジポート市の市長も2年間務めている。

バーナムの名前は「バーナム効果」という心理学の用語としても残っている。バーナムの「”we’ve got something for everyone”(誰にでも当てはまる要点というものがある)」という言葉にちなんで名付けられたもので、誰にでも当てはまるような性格の特徴を自分だけに当てはまると勘違いしてしまう現象のことを指す。血液型占いや心理テストなどで「自分に当てはまってる」と感じてしまうのがバーナム効果。

また、映画ではわりと善人として描かれていたバーナムだが、実際には黒人やインディアンを見世物としていたことや、実際には偽物だと知りながら巨人や人魚などが見られるという詐欺広告を打つなどしていたことから、「いかさま師」と批判されていたという。実際のバーナムを知る人からすると映画の中のバーナムには少し違和感を覚えるのかもしれない。

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