アイエエエエ! ニンジャ!? ニンジャナンデ!?
読み : アイエエエエ! ニンジャ!? ニンジャナンデ!?
アイエエエエ! ニンジャ!? ニンジャナンデ!?の元ネタ
「アイエエエエ! ニンジャ!? ニンジャナンデ!?」はサイバーパンクニンジャ活劇小説『NINJA SLAYER(ニンジャスレイヤー)』内のセリフが元ネタである。本作では一般人がニンジャと遭遇すると「アイエエエエ! ニンジャ!? ニンジャナンデ!?」と嘔吐・失禁して失神してしまう。
「アイエエエエ! ニンジャ!? ニンジャナンデ!?」は感嘆を表現するのに汎用性が高いとして、「アイエエエエ! ◯◯◯!? ◯◯◯ナンデ!?」とニンジャの部分を改変して使われる。
しかし、これだけではなんのことか分からないと思うので、『ニンジャスレイヤー』について解説をした上で改めて解説したいと思う。
NINJA SLAYER(ニンジャスレイヤー)とは?
『ニンジャスレイヤー』はブラッドレー・ボンドとフィリップ・ニンジャ・モーゼズの日本オタクの2人のアメリカ人が執筆しているニンジャ(忍者)を題材にしたサイバーパンクニンジャ活劇小説。
サラリマン(サラリーマンではなく)のフジキド・ケンジはニンジャ抗争で妻子を殺され、自身も死の淵を彷徨っていた時、謎のニンジャソウル「ナラク・ニンジャ」」が憑依し一命をとりとめる。ニンジャに妻子を殺されたフジキドは「ニンジャスレイヤー」=「ニンジャを殺す者」となり復讐の戦いに身を投じる、というストーリー。
『ニンジャスレイヤー』は日本では本兌有、杉ライカらによる「ほんやくチーム」によって翻訳され、Twitter上で翻訳版が連載されている。独特な表現とおかしな日本観が入り混じっている原作の英語を、そのまま翻訳ソフトにかけて訳したかのような直訳翻訳により、「アイエエエエ!」などインパクトのある表現が数々生まれている。翻訳の妙によって生まれた奇妙な言語は忍殺語と呼ばれるようになり、『ニンジャスレイヤー』の独特な世界観と奇妙でクセのある忍殺語に魅了されるニンジャヘッズ(ニンジャスレイヤーファンの総称)は後を絶たない。角川からコミック版も発売されている。
「アイエエエエ!ニンジャ!? ニンジャナンデ!?」は本作に頻出する忍殺語で、モータル(一般人)がニンジャに遭遇すると潜在的なニンジャへの恐怖心から「ニンジャリアリティショック(NRS)」と呼ばれる錯乱状態に陥り、NRSに陥ったモータルは「アイエエエエ!」と叫び声をあげる。
ニンジャは想像上の存在と思っているモータルが多いが、心の中では歴史の裏で暗躍してきた恐ろしい存在であるということも認知している。そんな潜在的な恐怖心を内に抱いているモータルの前に存在しないはずのニンジャが現れると、あり得ない状況にパニックを起こして半狂乱になってしまうのだ。
「アイエエエ!?」「ニンジャ!?ニンジャナンデ!?」「コワイ!」「ゴボボーッ!」明け方を迎えようとする飲み屋の酔漢達は恐怖のあまり容易に失禁し、嘔吐した。それらへ侮蔑的な視線を送りながら朱色のニンジャは手近のオチョコを掴むと中のサケをイッキし、壁に投げつけて割った。
— NINJASLAYER (@NJSLYR) 2011, 6月 3
「アイエエエエ!」は原作では「AIEEEEE!」と表記されており、本来は「エイーーー!」と発音する。日本語として訳すなら「ひええええ!」が適しているだろう。
想像して欲しい、もし未知の存在に遭遇しても「アイエエエエ!」と叫ばないだろう。
しかし、「アイエエエエ!」と直訳するあたりに忍殺語の中毒性がある。
『ニンジャスレイヤー』には他にも「しめやかに爆発四散」「備えよう。」「ニンジャはいない。いいね?」「ドーモ、○○=サン、××です。」「エーラッシェー!」「ショッギョ・ムッジョ」など独特な表現が登場し、気づけば忍殺語中毒に落ちいってしまう。
「しめやかに爆発四散」などはもはや奇妙を通り越して斬新である。爆発四散はニンジャが死んだ時の表現で、ニンジャが死ぬと体内のエネルギーソウルが暴走して体が爆発し、四方八方散り散りになってしまう(爆発四散しないニンジャもいる)。ちなみに「しめやか」は「ひっそりと静かなさま」を意味し、「人知れず」と解釈することもできる。爆発四散とは真逆の言葉であるため、非常にシュールな表現になっている。
※このネタはニンジャヘッズ様より情報提供いただきました。