笑い飯

読み : ワライメシ

笑い飯は西田幸治と哲夫によるお笑いコンビ。通常ならコンビ内でボケとツッコミの役割がはっきりしているが、2人が交互にボケて一方がツッコム「Wボケ」というスタイルを確立。

2002年から「M-1グランプリ」に9年連続で出場するも優勝できなかったが、最後の大会となった2010年の「M-1グランプリ」でスリムクラブと1票差の接戦となるが念願の優勝を果す。

※シャンプーハットが笑い飯の前にツッコミもボケに回るWボケを確立していたが、どちらがボケでツッコミかを固定せずに立ちまわるスタイルは笑い飯が初めて。

笑い飯のコンビ名の由来

コンビ名の由来は別々のコンビで出演していた「笑い飯という名前のユニットライブ。西田は「たちくらみ」、哲夫は「スキップ」というコンビを組んでおり、どちらかのコンビ名を使うつもりだったが、どちらも自分の元コンビ名を付けたいと譲らなかったため、西田が組んでいたコンビの元相方が考えたライブ名「笑い飯」をコンビ名とすることになった。

この由来話を言ってもウケないため、「ギリシャ神話に人を笑かす”ワリャ=メッシ”という人がいてそこからとった」という作り話をすることもあるそう。
しかし取材陣の人には「( ゚Д゚)ハァ?」っていう顔をされるようだ。

●哲夫
本名は中西哲生。相方の西田はフルネームだが、哲夫は下の名前のみ。実家は中西商店というそうめん屋。ネタのシチュエーションを考えている。大学卒業後、「スキップ」というコンビを組んで活動(初代ツッコミは映画監督の市井昌秀)。

般若心経が好きで『えてこでもわかる 笑い飯哲夫訳 般若心経』を出版、東大の学園祭“五月祭”で「笑い飯 哲夫のおもしろ仏教講座」を開講するなど、仏教に非常に関心を持っている。奈良県立トップ進学校・奈良高校出身、関西学院大学文学部哲学科卒という経歴を持ち、アメトーークの「勉強しかしてこなかった芸人」に出演。

●西田幸治
高校卒業後に大阪NSCに入校するも自主退学。猫好きなのに猫アレルギーという悲しい体質を持っている。「たちくらみ」というコンビでインディーズを組み、解散後に哲夫と笑い飯を結成(2000年)。

かなりの運動音痴でアメトーークの「運動神経悪い芸人」に出演。また手製の楔かたびらを学生服の下に着用(金属アレルギーのため皮膚炎を起こす)するなどイケてなかった中学時代を過ごしていたため、「中学のときイケてないグループに属していた芸人」にも出演している。

2008年の「M-1グランプリ」決勝大会で最終決勝出場を逃した際、「思てたんと違う!」と発言。名言(?)を残している。※詳細は後述

2010年「M-1グランプリ」で披露した「鳥人」収録DVD『笑い飯「パン」~笑いの新境地~』


2018/10/2追記

思てたんと違う

「思てたんと違う」は誰が最初に使い出したのかは不明だが、2008年の『M-1グランプリ』にて西田が発言したことで広く使われるようになった。

「思てたん」というのは、関西弁で「思っていた」という意味。「思てた」は「おもてた」と読む。

事の発端は『M-1グランプリ2008』の敗者復活戦でのこと。オードリーが敗者復活戦からの参戦で649点という高得点(今大会決勝の最高得点)をマークし、最終決戦を1位で通過する。

最終決戦進出は上位3組までで、オードリーがネタを披露する前の笑い飯の得点は637点、順位は3位であった。オードリーが笑い飯の得点を下回れば最終決戦進出という状況であったが、大ウケして高得点を獲得したため、笑い飯は4位に転落し最終決戦進出を逃す。

笑い飯はネタを高く評価されながらも前年、前々年と最終決戦進出を逃していた。今大会は2番手ながらも637点という高得点をマークし、会場は「今年の笑い飯なら最終決戦に残れるのでは?」という雰囲気であった。そんなところに彗星のごとくオードリーが現れ、笑い飯は3大会連続最終決戦進出を逃すことになる。

司会の今田耕司が笑い飯に最終決戦進出を逃したことに対してコメントを求めると、2人はこう返答。

哲夫:
あんな気持ち悪い奴に負けなあかんのすか!あんな気持ち悪い奴に!

西田:
思てたんと違ーう!

西田のこのコメントで会場は爆笑に包まれる。今田耕司が「しゃーないやん、思てたんとはみんな違うよ、そら。そんなことM-1で言われたん初めてやわ」と返し、このやり取りは終了。

過去の決勝戦を振り返ると、637点なら最終決戦進出はほぼ確実とも言える高得点であった。しかもこの時のオードリーはまだブレイクしておらずダークホース的な立ち位置であったため、オードリーが今大会の最高得点を叩き出して最終決戦進出を決めた時は、会場を含め本人たちもただただ驚くばかり。

そういう状況から考えれば、西田が発した「思てたんと違ーう!」は会場の空気に合致した秀逸なコメントだと言える。

今大会はNON STYLEが決勝初出場にして初優勝を飾り、敗者復活戦から勝ち抜いたオードリーは2位という成績。「ズレ漫才」という新しいスタイルと春日の個性的なキャラで印象を残したオードリーは、今大会をきっかけに大ブレイクを果たすことになる。

西田は本件をきっかけに、Eテレの番組『デザインあ』のコーナー企画「思ってたんとちがう」の声を担当することになった。「思てたんと違う」は関西弁であるため、全国放送に合わせて標準語の「思ってたんと違う」に変えているのだろう。

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