死ねどすとは
「死ねどす」は、「死ね」を京都人が言った場合にこうなりそうという言葉。
実際に京都弁では「死ねどす」と言うことはないため、「エセ京都弁」「エセ京言葉」であり、おかしな語感がクセになると2019年7月にTwitterで流行。
「〜どす」という言葉はドラマや漫画でよく使われているが、現在では一般的な京都人には使われておらず、舞妓さんや芸妓さん、旅館や料亭の女将さんなど京都らしさを売りにしているような職業の人のみに使われている。
「どす」は、基本的に断定の意味で語尾に付けて用いられる言葉で、「〜です。」と同じ意味。「死ねどす」だと「死ねです」と言っていることになるため、この「どす」の使い方はおかしいことがわかる。
ただ、京言葉に慣れていない人でも「死ねどす」が「どす」のおかしな使い方だということはなんとなくわかるもので、だからこそ、その「エセ京言葉感」が面白おかしく、なんとなくつぶやきたい言葉として人気になっている。

死ねどすの元ネタ
結論から言えば「死ねどす」という言葉にハッキリとした元ネタというのは無いようだ。
「死ね」という辛辣な言葉に「どす」を付けることでどこかおかしな響きになる、というネタは割とシンプルな発想であることから昔から存在し、Twitterでは最古のツイートは2011年頃に見られる。
2ch等では京都弁「どす」を使った言葉として、「いやどす」というAAが知られている。
そしてこれを「死ねどす」に改変したAAも古くから有り、Twitterでは2012年のものが確認できる。
2019年7月にTwitter上で流行したきっかけとなったのは、アメリカのタレントが補正下着のブランド名に「KIMONO」と名付け、それを撤回したという一件に関する次のツイート。
前述のように「死ねどす」というのはこのツイート以前にも見られるものだったが、このツイートがバズったことで、このツイートに対して「実際に京都では”死ねどす”とは言わない」であったり、「京都人ならこう言う」といった京言葉に関する議論や考察、あるいは大喜利のような形で盛り上がっていった。
ここで言う「京都フィルター」というのは、「京都の人ならこう言うだろう」という変換だと思われるが、『京都でぶぶ漬け(お茶漬け)を出されたら「そろそろ帰って」という意味』という話があるように、京都の人ならもっと遠回しな表現をするのでは、という声も多い。

タネたんの一言
おもしろかっこいいぜとは
「おもしろかっこいいぜ」は、文字通り面白かったり、かっこよかったりする際に用いられるフレーズ。
後述の元ネタから、「次回予告」の際の決め台詞として用いられることも多く、アニメやネット上でパロディされることもしばしば。
おもしろかっこいいぜの元ネタ
このフレーズは、1988年から放送されていたアニメ『魔神英雄伝ワタル』が元ネタとなっている。

アニメの次回予告の最後に、主人公のワタル(声:田中真弓)が毎回決め台詞として言うのが「ハッキシ言って、おもしろかっこいいぜ!」である。
アニメ『魔神英雄伝ワタル』はAmazonプライム・ビデオやバンダイチャンネルで第一話が無料配信されているので、そちらで次回予告も見ることができる。

1990年から放送された続編『魔神英雄伝ワタル2』では、同じく次回予告でこのフレーズが使われているが、「ハッキシ言って、超おもしろかっこいいぜ!」と「超」が付く形に変化している。「超」の部分だけはヒミコ(声:林原めぐみ)のセリフと。
さらに1997年から放送された『超魔神英雄伝ワタル』では、「超おもしろかっこいいぜ!」だけになっており、「ハッキシ言って」の部分は無くなっており、「超」もヒミコではなくワタルが言うように。こちらもプライム・ビデオやバンダイチャンネルで第一話を無料で視聴可能。
おもしろかっこいいパロディ
印象的なフレーズである「おもしろかっこいいぜ!」は、パロディとして用いられることも。
2007年に放送されたアニメ『ハヤテのごとく!』では、第一話の次回予告でこのフレーズが使われている。ただし、「ハッキシ言って」ではなく「ハッキリ言って」になっている。
2009年から放送されていたコント番組『爆笑レッドシアター』では、お笑いコンビ・はんにゃの金田が『声優メザシ』という声優を目指す少年のキャラを演じ、そのキャラクターの決め台詞が「今日も一日、おもしろかっこいいぜ!」というものだった。
声優メザシは、髪型もワタルのようなツンツンヘアーのキャラクター。

タネたんの一言
石野卓球はテクノユニット『電気グルーヴ』のメンバーであり、テクノミュージシャン。
愛称として「クリ坊」や「フミトシ」がある。
高校時代の同級生であるピエール瀧らとテクノユニット『人生』を結成し、その後『電気グルーヴ』としてメジャーデビュー。電気グルーヴでの活動の他にもソロでの活動や他のミュージシャンとのコラボ、プロデュースなど様々な活動をしている。

石野卓球の由来
石野卓球はもちろん芸名であり、本名は石野文敏(ふみとし)。
「卓球」という芸名は中学時代に本人が卓球部に所属していたことが由来となっている。
しかし、卓球がしたかったわけではなく、運動部に所属していれば自転車通学が認められていたためその許可をもらうために入部した。そのため部員としての活動はせず、いわゆる幽霊部員であった。
卓球という名前だが卓球をしていたわけでなく、しかも運動音痴である。
ピエール瀧の由来も合わせてどうぞ
読み : カタニチッチャイジュウキノセテンノカーイ
肩にちっちゃい重機のせてんのかーいとは
「肩にちっちゃい重機のせてんのかーい」は、テレビアニメ『ダンベル何キロ持てる?』のオープニングテーマ「お願いマッスル」の歌詞の一部。

『ダンベル何キロ持てる?』は小学館の漫画配信アプリ、および配信サイトで連載の漫画作品で、2019年7月にアニメ化された。太り気味な主人公がダイエットのためにジムに入会し筋トレを始めるという物語。
こちらがオープニングテーマ「お願いマッスル」
「肩にちっちゃい重機のせてんのかーい」の歌詞は動画1分15秒あたりから
実写MVの方では字幕付き。

肩にちっちゃい重機のせてんのかーいの元ネタ
「お願いマッスル」の歌の中でこのフレーズは合いの手のように登場するが、他のフレーズも含めて実際にボディビルの大会などで用いられた、選手への掛け声が元ネタとなっている。
「肩にちっちゃい重機のせてんのかーい」は、「肩にちっちゃいジープのせてんのかーい」というフレーズが元ネタ。2017年に開催された「第58回関東学生ボディビル選手権大会」で実際に使われた掛け声である。
同年11月に放送されたテレビ朝日系『マツコ&有吉 かりそめ天国』の「ボディビルの掛け声」特集で取り上げられ話題となった。
「ボディビルのかけ声辞典」なる本も出版されており、その帯に掲載されるほど人気のフレーズとなっている。

同じく歌詞に登場する「腹筋6LDKかい!」というフレーズも、この翌年の59回大会で使われた掛け声で、こちらもその後放送された『かりそめ天国』の特集で紹介された。
ちなみに「ジープ」というのは、時代によってデザインが変わるが、こんな車。


「ジープ」は商標登録されているため、歌詞の中ではそのまま使えず「重機」に置き換えたのだと思われる。

タネたんの一言